2015.7.27鳳凰三山
  山歩紀行 2016

 人と交わり、草木と交わり、山気と交わり
それら一瞬の表情を写真で切り取る楽しみも広がって
単独行もいいし、仲間とならなおいい
そんな山歩きの楽しみを今年も綴ります
 
2015.9.21栂海新道へ
 
   2016年7月3日 雨雫滴り落ちても花の山・月山
  月山 1984m(鍛冶月光下部1840mまで)  山形県西川町・庄内町・鶴岡市    

9:04 牛首下分岐直前、この辺りから登山道の雪はまだ消えてなく、この先の残雪状況が心配

9:26 牛首直下の残雪はまだ厚く、雨の中、夏スキーの真っ最中

月山リフト上駅発8:40-9:05牛首下分岐-9:40牛首分岐-10:20鍛冶月光下部
(1840m地点)-11:00金姥-11:25姥ヶ岳-11:50リフト上駅着

公民館主催の健康登山は、1週間後の7月9日。
さすがは人気の月山、2台用意したマイクロバスが満席となるくらいの申し込み状況だという。

前回6月20日の下見では、姥ヶ岳を迂回する巻道登山道の残雪はまだ厚かった。
この雪が融けてくれたら、巻道と尾根道を周回でき、高山の花たちをたっぷりと楽しんでもらうことができるのだが。
あれから2週間でどのくらい雪解けが進んだか、この日、関係者3人で、それを確かめるために出かけた。

予報は最悪日で、普通はこんな日にわざわざ山へは行かないのだが、この日しか都合がつかないということで、断行となった。
主眼は、巻道の状況見分だから、牛首まで行ければいい。
それに、西風の予報なので、柴灯森稜線に強風は抑えられるはず、という見込みもあった。
問題は、雷。これが鳴っていたら諦めるしかない。


さて、行ってみたら、姥沢駐車場には意外に思うほどの車があった。
雨の中、スキーにボードに、カッパをずぶ濡れにして担ぐ人たち。
登山人もポツポツ。
雨に負けず、風にもめげずの人たちだ。
その風だが、全くと言っていいほど無かった。稜線に出てもなかったから、吹かなかったのだろう。
ただ温かい雨がしとしとと降り続くだけ。
巻道の残雪はずい分融け進んでいて、今、春が来たばかりの状態。コシジオウレンがそこかしこに咲きだしていた。
牛首の直下の牛首ゲレンデといわれる斜面の残雪はまだ厚く、一団が山スキーの特訓中だった。
もう1週間で相当融雪が進むと思うのだが。

牛首の稜線に上がれば、雪がないことは前回確認済み。
鍛冶月光の急坂を少し登って、お花畑を眺めて引き返すことにした。
エゾノツガザクラ、コケモモ、チングルマ、ハクサンイチゲ・・・、急坂の岩場にあんなに咲き誇っていた小さい花たち、感動のお花畑だったのだが。
今は、もうすでにその多くは花期を終えていた。
日が照れば、また新しい主役たちが活躍してくれるのかもしれない。

早くに雪の消えた稜線の花たちは、主役を交代して、前回見られなかった花たちが咲き初めていた。

多分、1週間後には、稜線一面にニッコウキスゲやハクサンシャクナゲが咲き誇っているに違いない。
それに、稜線道の雪消の遅れた片側斜面には、意外なほどにヒナザクラが立っていた。
雨の雫にすっかり濡れそぼっていたが、陽が射せば、見事な群落を見せてくれるに違いない。
この花、その名といい、風情といい、なぜか惹かれる花だ。

せっかくの花月山、大勢の参加者にたっぷりと楽しんでもらいたいものだ。
とはいえ、50名を超える団体登山、気を引き締めて、安全確保に抜かりなく当たりたい。


 

雪解けが始まったばかりで、至る所にコシジオウレン

牛首の稜線に出れば春は進んでいて、前回なかったヨツバシオガマの群れ

ウサギギクも、前回ここには咲いていなかった

早いもので、エゾノツガザクラの花はすでに終わりかけている

10:20 ここで引き返す この上の登山道に雪がないことは前回確認済み

柴灯森の稜線にニッコウキスゲ 下の方からガスが晴れていく

雨の雫を滴らせたヒナザクラ 陽が射せば見事な群生地

月山ではウズラバハクサンチドリが珍しくない アカモノとコラボで

ウラジロヨウラク 萼が短い

ヒナウスユキソウ 綿毛がだいぶ取れていたが、まだ十分群れていた

ミヤマリンドウは、残念なことにまだ固い蕾、いや雨で閉じたのか

葉は雨を喜び、花は雨に泣く ミネザクラ

姥ヶ岳の稜線はハクサンシャクナゲの群生地 晴れたらさぞ見事

11:22 姥ヶ岳山頂 広い草原にニッコウキスゲ、ここも晴れたらさぞ見事

11:32 姥ヶ岳も夏スキーの真っ盛り Tバーリフトはこの日が最終日とか
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