2015.7.27鳳凰三山
  山歩紀行 2016

 人と交わり、草木と交わり、山気と交わり
それら一瞬の表情を写真で切り取る楽しみも広がって
単独行もいいし、仲間とならなおいい
そんな山歩きの楽しみを今年も綴ります
 
2015.9.21栂海新道へ
 
   2016年3月27日 猿毛岳・早春の低山歩き命延ぶ
猿毛岳 326.5m  新潟県加茂市      

山頂の大観望に声もなく   左から、白山、粟ヶ岳、浅草岳、守門岳の大パノラマ

帰りまで待っていてねと蕾言い  その約束どおり帰りには見事な咲きぶり

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居住地の関川村からR290を辿ると、猿毛岳の麓を通る。
この山の真下、R290を挟んだ反対側に、冬鳥越スキー場がある。
昔は、確か猿毛スキー場と言っていたはずだが、かれこれ半世紀も昔のことだ。一度ここで滑ったことがある。

登山口は、スキー場を通り過ぎてもう少し先、R290から分かれて加茂市へ向う途中の猿毛集落の神社付近にある。

この神社、ネットで登山情報を調べると、日枝神社と書かれたり日吉神社と書かれたりしている。
現地に行ってみると、登山口駐車場への入口には、確かに日吉神社へと表示があった。
ところが、下山時、その神社の境内から参道を通って猿毛集落へ出たとき、振返ると大鳥居に日枝神社と大書されていた。

帰宅して少々調べてみたら、日吉神社と日枝神社は同じ系統のようだ。ついでに、山王神社も同じ系統とのこと。区別されていないのだろうか。
因みに、日吉信仰では、猿は神の使いとのこと。だとすると、猿毛の地名もその謂れから来るのかもしれない。

道々、地名の推察は漢字に引きづられないほうがいいなどと、地名学の聞きかじりをJunjyさんに話したが、これはどうも撤回したほうがよいようだ。


それにしても、この猿毛岳、なかなかの人気の山のようで、千客万来の様相を呈していた。(少々オーバーですが)
それもそのはず、山頂のパノラマは値千金。
眼前に中越の名山がずらりと並ぶ。越後白山、粟ヶ岳、浅草岳、守門岳。
写真にはよく撮れなかったが、守門岳の右方には越後三山、白山の左方には日本平と思しき山も見えた。
目を180度転じれば、足下に加茂の市街地。その先に広がる越後平野、そして弥彦・角田の連山、遠く佐渡の島影。
目の下には、紫陽花で有名な護摩堂山に繋がる山塊。
なかなかどうして、人気の所以も分かろうというもの。

その上、この時期。
気の早い木の芽の萌え始める頃、柔かく瑞々しい新葉。咲き出したばかりの野の花、山の花。

登りで、カタクリの蕾を見つけた。

蕾よ蕾、帰りには咲いてておくれ!!
と、いつもの呪文を唱えたら、つぼみが答えた。
どうぞ、帰りまで待ってておくれ!!
その答えどおり、下山のときには、見事に咲いて見せてくれた。
カタクリとの意が通じ合ったのだ。

ソリャァ偶然だろ~なんて、無粋なことは、この際言いっこなし。

頼まれもしないのに、咲いて待っていてくれたのは、キクザキイチゲ。
とりわけ、登山道にポツリと一株、楚々たる姿で立っていた。
これをUnqさんは見逃したと言うから、なおのこと貴重な風情というべきだろう。

神社の境内でその話をしたら、Unqさん、これはならじとばかりに周りを血眼?で探して、ナント、紫色のキクザキイチゲを見つけた。
執念の一徹というべきか。


ともあれ、こうやって花を追いかける季節が来た。
Murandoさんの言う、ミツバチ山歩の季節到来だ。

下山しても時間はたっぷり、というわけで、白根のイチゴ園に回った。




花より団子というわけだ。
そういえば、山頂でも、花より団子。何しろ、2時間近くも山頂に陣取って、飲み食い笑い。

イヤハヤ、愉快な山歩。
の~んびりと、命の延びる猿毛岳でした。

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登山口駐車場発9:05-10:25猿毛岳山頂12:10-12:55日枝神社-(猿毛集落を周回して)-13:05駐車場着

低くても山の頂きいい気分  山頂には立派な山小屋がありました

手前の長い山稜の左端が白山山頂 右奥に鎮座するのは名峰粟ヶ岳

180度目を転じれば、弥彦山と角田山 その右に微か佐渡の島影

誰がために鐘を鳴らすか熊追いか  はしゃぐ山歩人(さんぼびと)たち

三台のカメラの放列あな恥かし  あな嬉しや・・・カナ?

山道に楚々と一輪イチゲ花  この風情がなんとも気に入って

やわらかく赤子の如きエンレイソウ    まさに生まれたて

日あたりに桜一輪山の春  気の早い奴、のんびりの奴、花にも個性あり

アブラチャンこの時期だけは和み花
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