2015.7.27鳳凰三山
  山歩紀行 2016

 人と交わり、草木と交わり、山気と交わり
それら一瞬の表情を写真で切り取る楽しみも広がって
単独行もいいし、仲間とならなおいい
そんな山歩きの楽しみを今年も綴ります
 
2015.9.21栂海新道へ
 
   2016年4月15日 タムシバの咲き誇る道 宝珠山
  宝珠山 559m  新潟県阿賀野市・阿賀町      

丸山小富士の岩場に出ると突然視界が開け、その眺望は500mの低山にいることを忘れるほど

宝珠山の岩の山頂に立つと眺望は一層開けて、360度の展望は独立峰の様相

登山口駐車場発10:00-10:46城山-12:09八咫柄山-12:21山頂12:30-
13:02鞍部にテント(昼食)14:34-15:56駐車場着

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前日にUnqさんから電話が入って
明日、宝珠山の下見に行きたいのだが、と言う。
明日の予報は、雨だが、と言うと、
明日しか都合がつかないので、
雨でも行くのだと言う。

去年は一度も雨合羽を使わなかった。確か、最後に使ったのは2014年7月の白馬山行で、2日目、白馬から小蓮華、大池の稜線歩きで着用した。それが最後だ。

積雪の厳寒期はもちろん防寒ヤッケを使うが、それ以外の山行では、どんなに予報がよくても、当然のこと、必ずザックには雨合羽を畳んで詰めていく。

その雨合羽というのは、2009年の木曽駒登山で大雨に叩かれ、そのとき着ていた雨合羽はホームセンターで買った数千円のもので、雨を通してあわや低体温症寸前という酷い目にあって、帰宅してすぐ、登山用品店に行って買ったものだ。
大して高級なものではない。
それを1年半以上も、使用もしないで畳んだままザックから出したり、また詰めたりを繰り返しているから、果たしていざというとき使いものになるのかどうか、多少不安を持っていた。
だから、Unqさんの「雨でも行く」を聞いたとき、その雨合羽をテストするいい機会だと思ったのだった。

結論を先に言えば、雨水を立派にはじいてくれた。極上級品というわけではないのだが、まだまだ頼りにしてもよさそうな按配だ。
ただ、この日の雨は、それほど強く降ったわけでもないし、長時間でもなかったから、まだまだ不安は残る。本当は、もう買換えどきなのだが、今日のように立派に務めを果たされると、踏ん切りがつかない。

さて、下見と言ったのは、今月の23日、村の公民館主催「健康登山」で宝珠山に大勢で登ることになっていて、主催側からUnqさんを含め2名、そして主管する阿賀北山岳会から2名、計4名で下見隊が編成されたというわけだ。
だから、この日の朝は、仰々しくも村の教育長さんと公民館長さんから、わざわざ下見隊を見送っていただいたのだった。
使命重大というわけだが、無事それは果たした。

なお、Unqさんの名誉のために言えば、小生の携帯には、実は前々日から、連絡の電話やらメールが入っていた。それに気づいたのが、前日だったということであって、急な予定になったのは、決してUnqさんの無計画のせいではないのである。

それはともあれ、この日の宝珠山は、タムシバが咲き誇っていた。
こんなにタムシバの多い山があるのかと思ったほどだ。
おそらく、晴天日なら、あの芳しい香りが登山道一杯に漂っていたに違いない。
残念ではあるが、23日までは咲き残ってはいないだろう。
テングスミレやイワナシは残っていてくれるか。もしかしたら、ムラサキヤシオなどのツツジ類が見れるかもしれない。

下見検分に時間をかけたので、昼食が遅くなった。いやいや、実際は、出発が遅かったし、その上、山頂は寒かったので急ぎ下山して、風の当らない場所を探したので遅くなったのだ。
丸山小富士と虚空蔵山の中間の小鞍部に格好の場所を見つけ、雨風避けのテントを張って昼食にした。
その昼食たるや、贅沢に牛肉の焼肉、食後は、野点のテント茶会。
なんともはや。

降ってよし晴れてもよしの山登り

ただし、23日だけは晴れてもらわないと困る。
Keynさんが下見隊を代表して山頂のお地蔵さんに当日の晴天と安全と、多分世界平和と、心をこめて祈ってくれていた。
どこの山へ行っても、祠があればいつも家内安全と商売繁盛を祈って多大なお賽銭を上げているKeynさんの祈りだから、聞き届けていただけるに違いない。

 そぼ濡れてタムシバの道急ぐ人

道々にタムシバが咲き、これほどにタムシバの多い山があったかと思うほど

天狗の鼻をおっ立てたような形だから、テングスミレとか 別名ナガハシスミレ

八咫柄(やたがら)山から鞍部を挟んで宝珠山、その先に五頭連峰が続く

山頂の地蔵に手を合わせ、登山本番の安全と世界平和を願う下見隊

山頂から阿賀野川の上流方面 やわらかなミドリが山を登ってきている

山頂に一叢のイワナシ 今季初お目見え

昼食は雨風を避けてテントの中  焼肉の煙こもりて山テント なんとも贅沢

そして、さらに贅沢に  風の音ブナのしずくのテント茶会 その風流なこと

やわらかい、ほんとにやわらかい芽吹きのときでした
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