山の記 2021
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2月28日(日) 弾みつき また雪の山 菅名岳
大蔵山864.2m~菅名岳909.0m周回 新潟県五泉市
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菅名岳909mは、五頭連峰と阿賀野川を挟んで並ぶ越後の名峰。 東蒲原の入口に門衛のように屹立する鋭鋒がその山だとばかり思っていたのは、まだ登山に身を入れてなかったずっと昔のこと。勘違いさせられたその山は鳴沢峰という名で菅名岳の隣に立っている。下界から見れば鳴沢峰ばかりが目立って立派で、肝心の菅名岳がどこにあるか分からないくらい。ところがどうして、登ってみればさすがは名峰。菅名岳は左右に稜線を伸ばして翼を広げた実に堂々とした山。鳴沢峰はその右翼の一端に過ぎない。やはり、山は登ってみなければ分からない。人を外見で判断してはならないのと同じこと。この日のルートは、左翼をなす大蔵山から雪の稜線を歩いて菅名岳に達し、中心の丸山尾根を下降した。10年前の4月24日と同じコース。あのときは公民館の団体登山で、隊列の中の一人。ただ賑やかなおしゃべりの列に加わって歩いただけで、同行の人への印象は残っていても山の印象はそう強くない。山への思いが浅かった分だけ、山から得るものも少なかったということ。山は、大きく叩けば大きく返してくれる。この10年間の山と自分との関係に改めて思い至らせられた大蔵山~菅名岳稜線周回。4月には再び公民館登山を予定している。下見にも、また来ることになるだろう。いい山は、何度来てもいい。どんな変化を見せてくれるか、どんな思いを抱かせてくれるか、この山を味わい尽くしたい。
 渡辺伸栄watanobu
大蔵山コースの登りつきは杉林の急斜面で、1時間程、我慢を強いられる。標高400mで杉林を抜けブナ林に出る。爽やかな朝日のブナ林、我慢のし甲斐があったというもの。ブナの根開けにじっと見入るYoumyさん、何を思うか春間近の風情。
大蔵山の山頂が見えてきた。急斜面で、後ろから女性2人。こっちはアクセル全開だから、このまま同列で山頂到達だろうと思いきや、すっと追い抜いたと思ったら、そのままスタスタと急斜面を登ってアッという間に見えなくなった。追い抜かれざまに、あまりにも悔しいものだから、「若さですねー、85ともなれば、もう一杯一杯ですわー」などと思わず言ってみたものの、どう見ても、こっちとそう歳の違わない方々。長靴履きに軽荷とはいえ、なんだ?あの速さは。
2時間半歩いて大蔵山山頂。頂上に手が届くころの一歩一歩がたまらなくいい。
大蔵山の北方
大蔵山の南方
大蔵山の頂 眼下に蒲原平野と新津丘陵、その先、新潟平野と日本海と大佐渡山脈
大蔵山から菅名岳に続く稜線 積雪期ならではの天空回廊 ここを歩くために2時間半かけてここまで登ってきた
痩せ尾根ナイフリッジの縁を歩く 左右は急斜面 滑り落ちたら止まらない
細いナイフリッジを通り抜ければ 広い大雪原 変化にとんだ天空回廊
天空回廊の残り半分 眼前のパノラマ
東蒲原は阿賀野川の通路、猪苗代湖まで高い山がない もともと会津の地だったこともこの景色で了解できる
大蔵山から1時間半、天空の雪回廊を周遊して、菅名岳山頂に到着 
目の前に去年歩いた日本平山 御神楽岳はその真後ろに隠れていた
 ドローンから菅名岳山頂 前方右端が大倉山 その間の峰が歩いてきた天空回廊 雪の時季だけの醍醐味
シュカブラの固い雪面にUnqさんが雪穴を掘ってくれて、大休止  見かけより気温は低く、温かいスープがとりわけ美味しい
下山の丸山尾根は思いの外の急斜面で、滑ったら止まりそうもないほど。慎重に慎重に下った。雪面にスパイク付きの長靴の跡。あの2人づれ、この急斜面もヒョイヒョイと下ったのだろうな。あれは一体、何者たちだ?
 <コースとタイム>
駐車場発7:50―分岐点8:05―517m地点9:25―10:32大蔵山山頂10:38―11:52菅名岳山頂13:50―15:49稜線分岐―16:44分岐点―17:00駐車場着
ここに載せきれなかった画像はYouTubeにUPしてあります ⇒こちら  
Unqさんのこの日のブログは ⇒こちら  
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