山の記 2025
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3月9日(日) 氷瀑と怪物と 蔵王白世界
蔵王山熊野岳避難小屋1825m 山形県上山市
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仙人沢の大氷瀑 ↓
樹氷原のスノーモンスター ↓
烈風の馬の背 ここは標高1700m ↓
一瞬姿を現した御釜 ↓
まるで雪洞の熊野岳避難小屋 ↓
上ノ山市街に降り注ぐ薄明光線 ↓
2月の月例山行は寒波の断続的襲来で実行を見送り
快晴絶好天予報のこの日を待って、冬の蔵王へ
豈図らんや
午前中こそ、ちょっと間の青空が出たものの
ほとんど終日、烈風のガスの中
なおかつ、午後は吹雪状態
吹きさらしの馬の背、1700mの高山の風は体温を奪い
二重の冬手袋でも指先が痛い
烈風にトレースも消え、ホワイトアウト状態
巨大なエビの尻尾でモンスターと化した目印のポールと
時々素手になって操作するスマホの地図アプリが頼り
久しぶりに厳しさと緊張感を味わった
が、これがまた、たまらない快感なのが
登山人の登山人たる所以
冬山に限らず、登山に危険はつきまとい
生死の境は紙一重と実感するのは常のこと
薄紙一枚分のラインを越えないために最大限の気を払う
準備、身支度、注意力、平静心、想像力、研ぎ澄ます感性・・・
すべては生き残るための精神の緊張
そして、自然界からのご褒美は
これまた、たまらない感動の数々
今回は
ブルーアイスホールとホワイトスノーモンスター
そして、下山時
突然現れたエンジェルラダー
何よりも、最大のご褒美は
無事家に戻れた僥倖
すべては大いなる者の差配の下にいる
これまた、いつもの実感
・・・・・・・・などど、久しぶりの雪山に感激して
ついつい、大げさな書きぶりになってしまった
息子の嫁さんが読めば
おとーさん、キケンなことはやめてください
などと、言われてしまう
ナーニ、この日の蔵王稜線には結構な老若男女がいて
みな、能天気に雪山を楽しんでいたし、
私にしてからが
凄いだの、素晴らしいだの、いい気持ちだのと連発していて
それほど深刻な気分になっていたわけではないし
氷瀑の真下に入って、スリルを楽しんで
運が悪ければ、頭上から一撃、一巻の終わりなどと
口にはしてみても
滅多には、ないだろうと楽観視しているのだから
マ、能天気の一員でもあったのであるのだ
辺伸栄watanobu 
<コースとタイム>
リフト発8:30-8:50リフト終点9:09-9:43氷瀑10:20-10:57リフト終点11:13-12:28馬の背分岐-13:26熊野岳避難小屋14:22-15:18馬の背分岐-16:18リフト上部-17:12P着
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