綿野舞(watanobu)風物記2017
 
 6月3日 花も実も あるところには あるもんだ
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東根マラソンの前泊日は足休めの休養日。早めに出かけて大江町自然公園へ。そこにはなんと、一面びっしりのヒメサユリ満開大群落。これほどまでにと只々驚くばかり。その後は、寒河江市のサクランボ園へ。早生品種の鈴生りで、明日の腹具合を心配しつつも両手で摘み取って食べ放題。お陰で翌日のマラソン大会中、沿道のサクランボに手を出さずに済んだのです。
渡辺伸栄watanobu
5月27日は会津へ、翌28日は光兎山へ、ヒメサユリを見ようと出かけたものの見事に時期尚早。それが、この日、大江町へ来てみれば、なんと、そのヒメサユリの花盛り。いやはや、あるところにはあるものだ。これほどまでにびっしりと咲いたヒメサユリは見たことがないと、一同、只々びっくり。
群れ咲くピンクの中に、一株だけ白い花。何万株かに一株とか、全体の中に4、5株あるとか、誰かが聞いたらしいが、見たのはこの一株だけ。見つけた人には幸運が訪れるとか、それはどうなのだろう?
数もすごいし、色もすごい。光兎山の稜線に楚々と咲くのももちろんいいが、公園にびっしりと咲き誇るのも悪くはない。粟ヶ岳の登山道にびっしりと咲くヒメサユリに驚いたものだが、ここのはあんなもんじゃない。聞けば、5年くらい前に中学生たちが植えた球根がこれほどまでに増えたのだとか。ヒメサユリのか弱いイメージは吹っ飛んだ。
花はある所にはあるもんだが、サクランボもしかりだ。摘み取り放題、食べ放題のサクランボ園。摘花などせずに生らせ放しにしているようで、枝にびっしり下がっている。それを、1時間、好きなように食べてよいと言われたのだから、もう卑しさ丸出し状態。
写真の人たちは、上品に食べているのだが、私などはもう、両手を使って右手の実を口に入れている間に左手でもぎ取るという案配。しかも最も高い脚立梯子の上段に昇って。
夢中になって口に放り込んで、ふと我に返ると、なぜか我家の山林の猿共を思い出した。たった一本の貴重なサクランボの木が実る頃、やって来ては食べ尽くしていく連中。見たことはないが、多分、今の私と同じ状態なのだろう。このときばかりは、あの連中の心情を共有できたような気がしましたね。
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