2013年8月 夏の山林 夏の花

ここ何年か、ヤマユリの蕾を猿かカモシカかが食べに来ているらしく花を見たことがなかったが、今年は、食べ尽くさずに残してくれた。老木を切って見通しが良くなった効果かもしれない。(7月25日)

夏草の刈払いの終った山林  山桜の幼木の伸びようがすごい。充分すぎる日当たりをもらったものだから、背丈が倍を越している。

8月31日、この日でようやく山林の夏草刈払いが終った。
21日から始めて、雨で出来ない日もあり、この日まで8日間かかった。
もっとも年寄りの半日仕事で、草刈機のタンクを2回空にするちょうど3時間くらいの作業。
それでも炎天下、搾れるほどの汗が出て、粉の量を2分の1にして薄めたポカリのボトルを、これまた毎回2本空にする。
槍と北岳の後は、秋の陣に備えて上関の湯の朝風呂で専ら足のケアに努めたが、夜の踏み台昇降と8日間の草刈が、ちょうどよいトレーニングになっている。
さあ、9月、まずは朳差にと思ったら、台風に秋雨前線でしばらく休養のようだ。
話を戻すと、山林の花もカメラに収めてみると、高山植物に負けず劣らずのようなふうに見える。
早春から撮り貯めているのだが、今回は、夏の花を少々アップしてみた。
これまで何十年もこの山林の夏草刈を続けてきたが、いつも、急いでいて花の株も刈り払ってしまうことが多かった。
今回は余裕を持って、残したい花の株は選別した。
花だけでなく、実生の雑木も幾種類か残した。
面白いことに、にわかに陽射しを浴びることになった実生の幼木たちが、草叢の中で葉を輝かせて自己主張を始めている。老木の樹林が切り払われて、いよいよ出番とばかりに葉が光っている。山桜だけでなく、楢、アカメガシワ、胡桃、朴・・・それらの1年木を刈り残した。
山桜を主体に、所々、様々な雑木が生え立っている山林にしたいと構想している。そのためには、まっ、今後十年は炎天下の夏草刈を続けなければなるまい。


コバギボウシ
湿地に群生しているとそうでもないのだが、草叢にポツンと咲いているときは、どことなくたおやかに見える。日頃は「花は数だ」と思っているが、この花を見ると訂正したくなる。(8月31日) 


楢の実生幼木1年木
これまでドングリが、芽をここまで伸ばすことなどなかったのだが。親木が切り倒されて日が当るようになったとたん、このような1年木が何本も立っている。
まさに自然の摂理、よくしたものだと妙に感心している。
これを全部伸ばすと楢の木林になってしまうが、そうはいかない。適当に選って、幾本か残した。

 
カタクリ園に切り残した赤松2本
いつ松枯れ病にかかるかと思っていたこの松が、木肌生き生き、葉の青さも増して、周りの木々が切り払われて、陽射しをいかにも喜んでいるふう。

ハッカ草  6月にYoko長老のお庭から株分けしていただいてきた。
山林の湿地に植えたらしっかり根付いて、今が花ざかり (8月31日) 

赤ソバ  6月下旬に播種、8月に入って花が咲き始めた。初めは白っぽかった花が、このところようやく赤みが増してきた。 (8月31日)

ノコンギク  ざらにある花だが、草叢に咲いていると結構目立つ。株を刈り払わずに残した。(8月31日)

ゲンノショウコ  高山で見るフウロソウそっくり。それもそのはず、図鑑で見るとフウロソウ科。この株も刈らずに残した。(8月31日)
トチバニンジン  花はまったく目立たないのだが、実の時期になると、草叢の中で俄然その存在を示してくる。 (8月31日)
ツルボ  草叢の中に小さくひっそりと咲いていて、気をつけていないと殆ど草と一緒に刈り払ってしまう。 (8月31日)

ヤブカンゾウ (7月21日)  6月に一度周りの草叢を刈り払ったので、今年は、一段と鮮やかに咲いていた。

林間記 2013

山間台地の小規模な扇状地にある山林
早春の山野草、山桜、筍蕨の山菜、栗柿の果実などなど
目と口を楽しませる、ここは、我が家の自然遺産
里山保全のアウトドア活動の場