林間記 2016

山間台地の小規模な扇状地にある山林
早春の山野草、山桜、筍蕨の山菜、栗柿の果実などなど
目と口を楽しませる、ここは、我が家の自然遺産
里山保全のアウトドア活動の場
 
 4月10日 山林にカタクリの花咲き始め

エンゴサクの群れる中に
この日は朝から、「江浚い」。
地域を流れる大堰用水路の清掃共同作業。
この用水、元々は水田の灌漑用に引かれたものだが、昔は、野菜洗いやら米研ぎやら食器洗い等々、様々に活用されてきた。
上流の大石川を堰き止めて水を引き入れたもので、流量もあり流速も滞らず常に流れ清らかで、飲用にこそしなかったが、各家庭の生活には欠かせない用水だった。
現代は、上下水道が完備され、ほぼ純粋な農業用水路になっているのだが、昔ながらに、春の初めのこの時期、地域の全家庭総出で流路清掃が行われている。
もっとも、雨水等の排水路として、現代でも不可欠な役割を担っているのだから、各家庭にとっての重要性は変らないし、それに地域の水害防災の上からも、共同作業による水路清掃は依然として大切な作業ということになる。
仕事の忙しかった時期は、Okkaaに出てもらったこともあるが、若い時から、この作業には出てきた。
いつも、地域の年長者たちが大勢いたものだが、今年、ふと気づいたら、上から2,3番目の年長者になっていた。若い頃からの年長者たちが続々と引退して、次世代と交代していた。
頼もしいことでもあり、寂しいことでもあり。
時の流れには抗えない。


「江浚い」が終って、穏やかな陽気の昼前、Okkaaを誘って山林に行ってみた。
雪解けの早かった箇所の日あたりには、すでにカタクリが一面咲き始めていた。
Okkaaが先月29日に友人を連れて蕗の薹を採りに行ったときには、カタクリの葉さえ出てなかったと言うのだから、この時期の季節の動きは速い。
カタクリは、これから雪消の遅かった箇所へどんどん咲き移っていくから、あと10日間くらいは見頃を楽しめるだろう。

育成中の山桜の幼木たちも、次々と花をつけるようになってきた。
どの木もみな、チョウジザクラの系統のようだ。だが、咲いた花をよく見ると、木々それぞれに多少の個性がある。
真っ白系、ピンク系、うつむき系、横向き系、縮れ系・・・。それに、早咲き系、遅咲き系の違いもあるようだ。
一番の株立ち大木の山桜は、最も遅く連休中の満開になる。この花の桜吹雪は、竹林がバックになって見事だ。

その竹林に、昨秋運び込んでおいた籾殻を、ようやくこの日撒き終えた。
カラスが突いたのか、ビニル袋には穴が開き、雨水が入り込んでめっぽう重くなっていた。
やっぱり秋のうちに作業をしておくべきだったと、後悔したものの、気になっていた作業を終えて、ホッとひと段落。

前日の湯蔵山12時間山歩と、この日の、江浚い、そして籾殻撒き、さすがに足腰が痛くなって、この日午後予定していたランニングは取止めた。
これで3日間走っていない。4日続くのはまずい。
明日は、新潟で昼を挟んでの会合。終わり次第、帰って来て走るか。それとも、信濃川河畔のやすらぎ堤を走ってみるか。

この日の収穫は、超大物のシイタケ
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