普段はローカルな山を楽しんでいるが、一年に一度くらい、メーンストリートの空気も吸ってみたくなる
ということで、今回は都会中の都会、北アルプスは西穂高岳に行ってみようということになった
初のおのぼりさん、行ってみてびっくり!! 
上高地、槍ヶ岳の銀座通りに隣接しているだけあって、そのにぎやかなこと、はなやかなこと
老若男女で山荘はビッシリ、6畳間に11人泊の密度。私など廊下にはみ出してのごろ寝。そして、広場は最新の山ファッションであふれている
登山道はといえば、さすがは北アルプス、一歩間違えば断崖絶壁の連続。そこにも、人人人、行きかう人であふれている

  朝の西穂山荘

岩壁に張り付きつつ「独標」へ向かう人人人

「独標」の頂 2701m 都会の雑踏なみか
 人ごみだけでなく、北アルプスの眺望も、まさに銀座級  3千メートル級の山々が立ち並び、圧倒的な存在感  

独標、ピラミッドピーク
峰峰のその先に西穂高山頂
 
雲海に浮かぶ笠ヶ岳 2898m (右)
 
奥は乗鞍岳 3026m 右は焼岳 2455m 

乗鞍岳にズームイン
なんといっても圧巻は、西穂高岳に向かうルートの険しさ  岩にへばりついて登り、岩にしがみついて下りる  
眼下の雲間にはるか、梓川が見える  その落差1400メートルの絶壁  これぞ北アルプス穂高連峰の凄み
それにしても、我らが大先達、82歳のYoko長老のこの健脚ぶり  ただひたすら脱帽!! 
絶壁には、それに似合う花たちがいる  岩と雲と花と  まさにアルプスの三要素  
それをなんとかカメラに収めようとピント合わせに四苦八苦しているうちに 同志たちはどんどん先に行く
それでなくても酸素の薄い岩稜を息を切らして追いかける 

絶壁に咲きおわったイワベンケイ 

遅れ咲きのミヤマダイコンソウが一輪

ウサギギクも花の終わり

遥か絶壁の下、ズームでピントを合わせてみた
タカネヤハズハハコではないかとYoko長老 

その近くの岩壁にイワギキョウとウサギギクか
これもズームで

トウヤクリンドウ
これもズーム
登山道の路傍にひっそりとたたずむ花たちがいる  今が盛りと群れ咲く花たちもいる  早くも実をつけて秋に備えているものたちもいる  
いかに岩稜、絶壁に気を奪われたとしても、高山に咲く花たちからは目が離せない
とりわけ今回は我らが師匠Yoko長老が同行している  教えをいただくチャンスではある  

カニコウモリ

ズダヤクシュ 

クロクモソウ

オニシモツケ

サラシナショウマ 

ミヤマセンキュウ

ヤチトリカブト

イワツメクサ

ヤマハハコ

イワギキョウ

オヤマリンドウ

ウラジロタデ

ハクサンフウロ

ミヤマアキノキリンソウ 

オオバノヨツバムグラ

コバノイチヤクソウ

ゴゼンタチバナ  

アカモノ 

ベニバナイチゴ 

ヒョウタンボク

コケモモ
若者たちが大勢登っていた。グループで、ペアで、ファミリーで。子どもたちもいた。だから、とてもにぎやかで華やかだった。
山好き人は、中高年だけでないことがわかって、うれしかった。
多分、山の一番難儀な部分をロープウェーで一気に千メートルも上がれることが人気の秘密なのだろう。
山を身近にさせる仕掛けが、健康な余暇を生み出している。
6畳間11人の夜、原始的トイレ、風呂シャワーなし、高山の冷気、岩稜のスリル、それらが、きっとたくましさを彼らに蘇らせるに違いない。
そんな心強い思いを抱いた今回の山行きだった。

ところで、今回は私が運転係。
だから、山頂から山小屋に戻って、Haseさんは、ソフトクリームに食いつく私を尻目に思いっきり生ビールを飲でいた。
これで、大朝日岳の償いが少しはできたような気がした。

2909mの山頂から息子に写メを送ったら、「気をつけろー」と一言返ってきた。
後で聞いたら、彼は冬の穂高に登ったらしい。おいおい、そっちこそ「気をつけろー」だぞ。
  
西穂高岳 2909m 岐阜県・長野県  ― ページのTOPへ ―



2011年8月27~28日 西穂高岳