1月25日・2月1日 学校スキーのボランティア  わかぶな高原スキー場


近くの小学校のスキー授業のお手伝いを買って出て、2回ほど参加させてもらった。

子供たちとのスキーは楽しい。

4人乗りリフトに一緒に乗っていると、ゲレンデに流れる音楽について、この歌はいいとか、ナントカの歌は気に入らないとか、私にはチンプンカンプンの会話が飛び交う。

後のリフトから、突然「ワー、キャー、キャー、ウサギィ。」と歓声。振り返ると、新雪の上を真っ白な野ウサギが一目散に跳ねている。あわてて、ヤッケのポケットからカメラを出してスイッチを入れてみたものの、後の祭り。写すことのできたのは、できたてのウサギの足跡。

スキー授業では、小難しい指導はしない。トレインを作って、大きくターンしながら比較的自由に滑らせる。
去年の授業で、前の人との間隔を取らなかったため、衝突転倒が多少あったことを反省して、今年は、間隔を十分開けさせ、なおかつ、前の人とスピードが合わなかったらコースを外れてもいいから、自分のスピードで滑るように伝えておいた。

2回目の午後は、自由滑りにした。「自由」というと子供たちは喜ぶ。
我先にと、ほとんど直滑降に近い形で滑り降りていく。まさに競技で言えば滑降のスタイルだ。
聞くと「自由が一番楽しい」という。理由は、自分のスピードで思い切り滑れるからと。トレインでは、どうしても前の人に合わせてスピードを押えるから面白くないと。

なるほど、言われてみればその通りだ。
何といっても、スキーの醍醐味は、あの風を切るスピード感にある。「スキー」の歌にあるとおりだ。

自由滑降をたっぷり楽しんで、子供たちは、心底からの言葉で「あーー面白かった」という。
決して我々のように、両足をそろえて、できるだけ格好良く滑ろうなどとは思っていないようだ。そこがいい。

一昨年、ある名人からカービングスキーの指導法の指導を受けたとき、両足は無理にそろえず、自然体で立って、階段を歩くときと同じ要領でステップすると自然にターンができると教わった。やってみるとその通りのように感じる。その方法で、レールターンというのか、両足を少し開いて、スピードを乗せて大きくターンして滑走すると、実に爽快な気分になれる。

ともあれ、せっかく雪国に育ったからには、子供時代に大いにスキーの醍醐味を味わっておくことだ。体で覚えた技術と感覚は忘れられないものとなるだろうから。
「2回じゃ少ない」という子供たちに「じゃあ、校長先生にお願いしてみたら」と言っておいたが、果たしてどうなったか。


ところで、スキー授業はもちろん平日の行事だが、平日にもかかわらず、結構若者が大勢来ているのには驚いた。
勤務の様態もフレキシブルになっているのだろうか。
それよりも何よりも、若者がゲレンデに戻ってきているのはうれしい。どうやらスキー場人気も回復の兆しがあるようだ。
学校スキーの地道な取り組みも、その一助になっているとすれば、うれしい限りだ。
 
 
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人と交わり、草木と交わり、山気と交わる、そんな山歩きの楽しみを綴ってみた
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