高坪山570.5M 中腹展望台370M 新潟県村上市 |
いつもは車で入る登山口まで、除雪されていなく、1時間と少々歩いた。 結構歩く人があるらしく、踏み跡は固まっていて、カンジキ不要で歩けた。 登山口からは、踏み跡は定かでなく、カンジキが必要となった。 Haseさんは、今回初めて愛犬タマを連れてきた。 |
分岐点から、蔵王ルートに入った。沢を二本渡るが、その橋に雪が積もって分厚い一本橋になっていた。 タマは橋が嫌いで逃げ出した。Haseさん、追いかけて一本橋を抱いて渡った。 この橋までは、踏み跡らしい窪みが見えていたが、ここから先は、踏み跡はまったく見えなかった。 人は虚空蔵ルートを使っているようだ。 |
||
橋を渡ってすぐの急斜面が、きつかった。普段は階段になっているところだが、段差が空洞になっていて、踏み抜くと股までぬかった。 直登は避けて、トラバースしながら、登山道わきの杉林の中を「くの字」曲がりに登って、なんとか尾根道に上がった。 |
尾根道は、人跡未踏?の純白の雪原。ここをワカンで登るのは、実に気持ちのよいものであった。 もちろん、体力は使うが、そこはそれ毎日の踏み台昇降運動が効いていて、結構足は上がってくれた。 ただ、少し寒いぐらいの薄着にしていても、汗はびっしょりとかいた。 |
||
タマも、新雪の上を歩くのが気持ちよいらしく、勇んで前を行く。 踏み跡がなく、不安だったのは、ルートを見失うこと。 木立の並び具合でなんとなく見当がついたり、偶には目印のリボンが枝に結んであったりするのだが、道を違えてはいないかという一抹の不安感は拭えない。 |
そこで、アウトドア用ポータブルナビの登場。 国土地理院2万5千分の地図上に、GPSで現在地を示してくれる。 時々このナビで確認すると、間違いなく登山道をたどっていることが分かり、ひと安心できた。 登山専用のGPSナビには及ばないが、結構心強い、なかなかの優れものだ。 |
||
息を整えて登った斜面を振り返れば、我らの足跡だけが真っ白な雪面に続く。 普段の登山でも、時々登ってきた山道を振り返っては、達成感を先へ進むバネにしているのだが、雪山でのその効果は、何倍もあるように感じた。 特に、自分たちの足跡だけというのは、実に気持ちのよいものだ。 |
登山口から80分ほどで休憩所と表示された展望台に到着。 自動シャッターで、二人と一匹の記念写真を撮った。 タマはHaseさんに抱かれてうれしそうだった。 あれだけ雪面をあるいて、タマもさぞかし充実感を感じているのだろう。 |
||
今回、登山用のワカンが効果を発揮した。軽くてまったく抵抗なく歩きやすかった。 そのほかの装備は、夏山のものに少しシャツを重ね着したくらい。 それでも汗びっしょりで、ここでシャツを2枚着替えた。 |
Haseさんは今回冬用ウェアーを新調した。名のあるメーカー品だということで、脇の下にも通気口があるなど、機能は充実しているようだった。 何よりも、ウェアーの赤色が、雪面の白に映えて似合っていた。 |
||
雪山の忠犬タマ公。 Haseさんに言わせれば、雪道の散歩では、いつもHaseさんが踏んだ道を、後ろについて歩いてくるとか。どうしてどうして、今回は、ほとんど先にたって登ってきた。 なかなかの登山犬だ。 これからも一緒に登ろうな、タマ。 |
そうこうしている内に、風が出て雲行きが怪しくなってきた。遠くに黒く見えていた日本海も見えなくなってきた。 急激に寒さが押し寄せてきた。このあと天候が崩れそうだ。 行動中の暑さと休憩時の寒さ、その落差の激しさに驚いた。これが冬山の現実というものだろうか。 |
||
あと標高差で200M上がれば頂上だが、今回は、初体験の小手調べ。寒さが身にしみてきたので無理はしないでこのくらいにして下ることにした。 下山路は、登りの足跡を避けて、わざと新雪を踏んで降りた。 動けば、すぐに体は温かくなる。 |
下山途中で、数人の登ってくる人達に出会った。 「トレースを、ありがとうございました」と言われて、これまた気持ちがよかった。 写真は、Haseさん。雪山に赤のウェアーが映える。 |
||
今回の初体験に当たって、Murandoさんから、装備から行動の仕方から、こと細かにアドバイスをいただいた。どれだけ役立ったか分からない。 Murandoさん、本当にありがとうございました。 |
|||
― ページのTOPへ ― |