Margo一家とさよならをした後は、いつもの立ち寄り登山。

Okkaaも楽しめるRWつきの山はないかと調べたら、御在所岳があった。

鈴鹿山脈の主峰、今時期は、シロヤシオが花盛りだという。
早速行ってみた。

岩山だとは聞いていたが、聞きしに勝る岩の道、奇岩絶壁。

地元の歌人伊藤冠峰が歌ったという、「吾州の山、悉く奇観、一峰斜めに聳えて、危冠の如し」と、まさにまさに。

三点確保で慎重に登り下りしなければならない危険な箇所もあって、スリル満点。
その上、どうすればこのような造形ができるのかと首をひねらざるを得ないような奇岩奇観が次々に現れて、疲れを覚える暇もないほど。

今が盛りのシロヤシオは、山頂付近では咲き誇っていたが、途中の山中ではすでに散り始めていて、白い落花が点々と続く山道というのも、それはそれでなかなか風情あるものではあった。

白いアブラツツジがようやく咲き始めていたし、コバノガマズミやアオダモの花の時期でもあったが、いずれも白花、色彩は淡い。

そんな淡色の山中で、鮮やかな朱色を際立たせていたのはヤマツツジ。それと、イワカガミの紅。花崗岩が風化した砂地で、養分が少ないほど色は鮮やかになるのだろうか。

概してこの時期の照葉樹林帯の山は、淡白で乾燥していた。風土論を持ち出すほどのことでもないが、風土が人の気風を決めると言った和辻哲郎に習えば、風土は山の気風も決定しているようだ。

風化した花崗岩の砂に足をとられたりしながら、汗水たらして岩肌を這い上がり、ようやく頂上近くに達したら、なんと、舗装道路に出た。
山頂はゴンドラで行けるし、一般車は進入禁止だが車道もある。
そこはそれ、越後の弥彦山と同じ、山頂はだれでも楽しめる公園。

その、だれでも楽しめる組の一人Okkaaが始発のゴンドラで上がってきたのと山上の駅で落合って、下山はゴンドラを使って時間短縮。何せ、今日の日のうちに600kmを突っ走って帰ろうというのだから。

標高千メートルから上は雲がかかっていて、眺望は効かなかったが、それはそれで、越後の山とは風土の異なった鈴鹿の山を充分楽しめた立ち寄り登山ではありました。
人と交わり、草木と交わり、山気と交わり
それら一瞬の表情を写真で切り取る楽しみも広がって
単独行もいいし、仲間とならなおいい
そんな山歩きの楽しみを綴ってみました
山歩紀行 2013

                 西穂山荘 2011.8.28撮影
 
  2013年5月27日 御在所岳 一峰斜めに聳えて危冠の如し
                       御在所岳 1212m 三重県菰野町

標高1100m 八合目の岩場に棲むカラス  修験の山・御在所岳の主?ヤタガラス?

四合目 おばれ岩
あばれ岩か、おぼれ岩かと思ったら、負ばれ岩

岩の道を這い上がる  岩山用の靴でよかった

地蔵岩  いかにもというべきか

雲の彼方にも絶壁

シロヤシオ

イワカガミ

ヤマツツジ

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