鳥海山はMurandoさんの聖地。季節を問わず、時にはお孫さんを引率して、ご夫妻で年何回も登っていて、まるでお庭。
そのMurandoさんの画像と話と文章に惹かれて、いつしか鳥海山は憧れの地になって、昨年ようやく念願叶い、ご夫妻の案内で滝の小屋ルートから初めて山頂を極めることができた。
今年は、ぜひ、まだ見ぬ鳥海湖を見たいものと伝えたら、先月末、ご夫妻で下見をしてきたといって、登山道の画像付丁寧なメールが届いた。Murandoさん曰く、御浜までなら山に登ったことのない我が家のOkkaaでも大丈夫とのこと。

その言葉に勇気をもらって、今回、Okkaaのお伴(守?)をしながら、まだ見ぬ鳥海湖を見ようと、御浜まで行ってみることにした。

実は今月3日に、HaseさんやJunjyさんも一緒に行くつもりで計画していたのだが、7月に入ってからのこの長雨でお流れ。
13日には月山を計画していたのだがこれもお流れ。

結局、半月も山に行かれず、閉篭り状態で鬱々しながら、毎日毎日ネットで山の天気予報を当っていたら、前々日の夜、16日の鳥海山頂は晴れ、麓の遊佐町も晴れと出ている。

ここのところ何回も天気予報には裏切られ続けているので、ここは慎重に、前日の午後まで確認を続けたら、ますます良くなるという予報。
よし、明日行こう、ということで、急なことでHaseさんにもJunjyさんにも連絡をとらず、Okkaaと二人で出かけた。

鳥海ブルーラインを1150mの鉾立まで上がると、そこは既に天上界、下界は見えない雲の中。
登山口からちょっと登った展望台に立っても、奈曽渓谷はおろか、御滝か音だけ響いて、影も形も見えない濃い霧の中。
とはいえ、登山道の視界は広く、時折、山頂方面には雲に穴があいたように青空も見えて、陽射しがないだけ暑くなく、Okkaaは快調に歩く。
賽の河原の手前の雪渓歩きを心配したが、ハイキングシューズでも難なく通過。
途中途中に次々と現れる高山の花たちに挨拶しながら、あの田部井さんが言うように、ゆっくりゆっくり歩いて、無事、御浜に到着。

でも、鳥海湖はガスの中。予報通りならそのうち晴れるはずと楽観しつつ、まずは、岩山の上で昼食。
すると、突然のようにガスが晴れ、眼の下に鳥海湖が現れて、その劇的な出現の仕方に感動。見せ方が上手い。
湯を沸かしてコーヒーを飲んで、湖を見て、花を楽しんで、Okkaaは大満足。息子に頼んで山ガールの衣装を買ってもらおうかなどと冗談まで言い出す始末。

事前にMurandoさんから、せめて長坂道に足を延ばした方がいい、花がたくさん見られるだろうからとアドバイスをいただいていた。
これ以上の進行は無理と言うOkkaaを先に下山させて、独り長坂道を岩峰の下まで往復した。
そこは、見事なお花畑、ニッコウキスゲが一面に広がって、霧に霞んだ黄色い花々、一瞬天国に迷い込んだかと大げさでなく思ったほど。
さすがお庭の主、Murandoさんの予言もピタリ。

御浜に戻って1時間遅れで下山。Okkaaに追いつこうと急ぎに急いだつもりだったが、結局追いついたのは、登山口。いくらゆっくりでも動く人間に追いつくのは難しいものと改めて痛感した次第。

それにしても、鉾立から御浜までのルートは、老若男女、初歩の登山を楽しむ人たちがいっぱい。歩きやすくて、高山の雰囲気を満喫できて、いいコースだった。
秋に又来ようというOkkaa、いつも勝手に山旅に出かけている罪滅ぼしが、少しはできたような・・・それもこれも、Murandoさんのお蔭と、帰宅してすぐ、お礼と報告のメールを入れた。
山の仲間はありがたい。
人と交わり、草木と交わり、山気と交わり
それら一瞬の表情を写真で切り取る楽しみも広がって
単独行もいいし、仲間とならなおいい
そんな山歩きの楽しみを綴ってみました
山歩紀行 2013

                 西穂山荘 2011.8.28撮影
 
   2013年7月16日 まだ見ぬ鳥海湖をたずねて・・・・鳥海山

                     鳥海山2236m の御浜1700m まで
                             山形県遊佐町 秋田県にかほ市

鳥海湖・・・・13:11 御浜から長坂道への途中 雲の切れ目から文殊岳だろうかちらりと見えた

10:25 賽の河原に向って雪渓を行くハイカーひとり

12:37 御浜で昼食中、突然ガスが晴れて
 眼の前に鳥海湖が現れた

13:02 ここのところの長雨で
 ようやく雪が解け、氷が割れ始めたらしい

13:07 あれは文殊岳ではないだろうか

13:15 長坂道は一面のニッコウキスゲ

13:23 天国に迷い込んだのでは・・・幻想的なこの光景

15:26 帰路ブルーラインの1000m付近
ここが天上界と地上界の境、もちろん、天上界はこの雲の上
かすかに酒田港が見える

17:06 高速道ICの近くから振り返ると、
雲は払われて青空に鳥海山
下界も山頂も確かに晴れ、天気予報はピタリ
でも、鳥海湖は、まだあの雲の中か

以下は、今回出会った花たちのうちのいくつか
 
ミツバノバイカオウレン 別名コシジオウレン      ミヤマツボスミレ
 
チョウカイアザミ                      ウサギギク
 
ニッコウキスゲ                        コバイケイソウとニッコウキスゲ
 
ミヤマダイモンジソウ                     ハクサンフウロ

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