槍の穂先3180m '13.8.2
  山歩紀行 2014
 人と交わり、草木と交わり、山気と交わり
それら一瞬の表情を写真で切り取る楽しみも広がって
単独行もいいし、仲間とならなおいい
そんな山歩きの楽しみを綴ってみました

飯豊・石転び沢雪渓 '13.6.16
 
    2014年4月27日  残雪の二王子岳で飯豊連峰大展望
二王子岳 1420.1m 二本木山 1424.0m  新潟県新発田市・胎内市 

9:21 定高山から油コボシへの道 残雪厚い斜面をトラバース、背後に五頭連峰 

<今回のルート>  順調に進んで二王子岳の最高点・二本木山山頂まで行くことができた 
6:36二王子神社-7:45一王子小屋ー8:32定高山ー9:32油コボシー10:20二王子岳山頂11:25-11:57二本木山山頂12:16-12:45二王子岳山頂13:00-14:40一王子小屋ー15:43二王子神社

8:56 定高山994.4mを越えて、ようやく下界が見えてくる

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Unqさんの二王子記は、
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落としたカメラが戻ってきた
山頂間近で、ふとウエストバックに目をやると、ポケットのチャックが開いている。
カメラを入れていたポケットだ。手を差し込むと、ない!!
しまった、落とした。
ティッシュを出したときに、ポケットのチャックをきちんと閉めなかったようだ。
それに、いつもは掛けておくカメラの落下防止フックも掛け忘れていた。
それがいつの時点か、思い出せない。かなり下かもしれない。
どうするか。下山時に探すしかあるまい。同行のUnqさん、Youmyさんにもお願いせねば。言い出すのは下山の時にしよう。でも、見つかるかな。もう、諦めるしかないかもなー、などと思いを巡らせながら、山頂広場に腰を下ろした。
すると・・・。
次々と上がってくる登山者の中で、「カメラを落とした人いませんか?」と問いかける人がいる。
「ハイッ、私です。」
「念のため、メーカーは?」
「オリンパスです。」
「ああ、じゃ、これですか?」
「そうです、そうです。ありがとうございました。」
「ペンタックスのレンズキャップも一緒に落ちていましたよ。」
「あっ、それも私のです。」
いつも山行では、一眼レフを首から掛けているのだが、予備用にコンパクトデジカメをウエストバックのポケットに入れている。
一眼レフのレンズキャップも外してそのポケットに入れておいたのだ。
「いやー、助かりました。本当にありがとうございました。」
Unqさんが、何で言わなかったんだ?という顔をして、そのやり取りを笑って見ていた。
突然、前回の鷲ヶ巣登山中のKazuさんの話を思い出した。
Kazuさん、冬間スキー場で働いているのだが、現金、カメラなどゲレンデでの結構な落し物が届けられると言う。
「まんざら、世の中捨てたもんでもないですよ。」
Kazuさんのその言葉が、今回の出来事に重なった。
実は私のカメラ2台とも、息子からのプレゼント。掛替えのない品だったのです。
拾ってくださった方、その時だけのお礼の言葉になってしまいましたが、本当にありがとうございました。心から感謝しています。
そんなこんなで、今回の二王子登山、3重4重に嬉しい登山となりました。
1はもちろん、カメラが戻ったこと。
2は、Unqさん、Youmyさんとの二王子の残雪歩きが、シリスキーも含めて、実に爽快で痛快で愉快であったこと。
3は、飯豊連峰の眺めが雄大で気高く、またまた引寄せられてしまい、夢が果てなく広がったこと。
4は、これまで2回行って、2回とも休業日で入れなかった、まんだらの湯に浸かれたこと。
ただし、Youmyさん曰く、「それほどまでして入りたい湯でもないですよ。」それは、然り。
山の気高さと、山好き人(びと)の清しさに、心打たれた一日でした。やっぱり山はいいですね。
なべての頂きに憩いあり
なべての山人に清しさあり

9:07 五頭連峰が見えて、下界に平野が広がる

9:32 上部45度ほどの急坂を直登する ここが最後の急登
近々20kレースに出場するとかで鍛えているYoumyさん、
とびきりの広い歩幅でステップを切って、グイグイと先導する

10:05 山頂までは穏やかな雪原
  天空の雪原散歩を楽しむ

10:21 山頂に立つと期待通りのこの光景

11:29 大日岳に近づきたくて二本木山へ向う

11:58 二本木山山頂から飯豊連峰
左に朳差岳 右に北股岳
これまで何度となく歩いた稜線の道を思い出す

二本木山から門内岳に続く尾根道が見えた。積雪期だけの特別ルートだという。
「あの道を歩けたら登山家と言えるかな」と問う私に、Unqさんが答えた。
「いやー、登山家になるにはポリシーがなければ・・・」と。
うーん、なかなか。山も人も、奥が深い。
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