槍の穂先3180m '13.8.2
  山歩紀行 2014
 人と交わり、草木と交わり、山気と交わり
それら一瞬の表情を写真で切り取る楽しみも広がって
単独行もいいし、仲間とならなおいい
そんな山歩きの楽しみを綴ってみました

飯豊・石転び沢雪渓 '13.6.16
 
    2014年7月13日  山に臥す乙女・・・神室岳にて  
        山形神室岳 1343.9m  山形県山形市・宮城県川崎町

仰臥する乙女の像か、はたまた仏のお姿か・・・じーっと見入る阿賀北山岳会一行

<本日のコース>
8:06笹谷峠駐車場発-9:33ハマグリ山-10:21トンガリ山-10:55山形神室-11:35トンガリ山13:17-14:34笹谷峠駐車場着

何気なく見ていた仙台神室  女の人に見えると言われると・・・

YouTubeにもUPしてあります。どうぞ →こちらから ご覧ください。



ハマグリ山を越えて、標高1100m超の神室稜線で花歩きを楽しんでいたときのことです。


右手前方に現れた仙台神室を見て、Youmyさんが言いました。
「あれ、女の人に見えない?」

言われて見れば不思議です。まさに女の人が仰臥している姿です。

一同、呆然として立ち尽くし、じっと見入りました。

「山に臥す乙女」とでも表現したらいいのだろうか、そんなふうに思いました。

そのうち、地蔵尊のような、仏像のような、そんな感じにも見えてきて、なにやら手を合わせたくなる雰囲気です。

不思議です。
昨年の秋、ここに来たときには、まったくそんなふうには見えてはいなかったのです。

今にも降り出しそうな空の、光の加減もあるのでしょうか。

雨の中を戻った下山時、霞がかかったそのお姿はいっそう神々しく見えたものです。

殊更に神秘主義を振回す気は毛頭無いのですが、山に入ると、自然の造形の妙には感じ入ること、しょっちゅうですね。


この日、この時期の神室岳稜線には沢山の花が咲いていると聞いて、天気予報のかんばしくない中、登ってきたのでした。

花々はうわさどおりに咲き誇っていました。
それはそれで素晴しかったのですが、予想外のこの乙女像との出会いは、感動というのとはまた違った、何かこう、心静かに感じさせられるものがありました。
清麗という表現が最も合うような、そんな気分です。



雨が降り出したので、とりあえず山形神室の山頂まで行って、トンガリ山まで戻り、うまい具合に枝を広げたブナの木の下に陣取り、その枝を借りてにわか天幕を張って、焼肉の昼食です。
眼の前には、あの乙女が横たわっています。

清麗な像の前で盛大な宴、山男山女の精神はタフです。


にわか天幕で雨中の焼肉、前方には霞の中に臥す乙女、行き来した稜線には天からの恵を喜ぶ花々。
う~ん、やはり山は、「雨もまた良し」ですな。





ベニバナイチヤクソウ



アオヤギソウ


ハナチダケサシ


ところで、山形神室の標高が、昨秋のときと変って、0.3mほど低くなっています。

そういえば、昨年登った間ノ岳の標高は高くなって、日本第4位だったのが第3位の奥穂高岳と並んだというようなことをTVで聞きました。

改めて、電子国土で見てみると、昨年より0.2m高くなって3189.5m、四捨五入すると3190mで、奥穂高と同じ。

そのTV番組では確か1m高くなって第3位同列になったというような話だったように記憶していましたが、実際は、上のようなことだったようです。

それにしても、国土地理院では、山の高さを次々と書き換えているようです。
そのため、山頂表示と地理院地図の標高表示が異なっている山が多くなっています。

6月に登った長岡市の鋸山も、山頂表示は764.9mで、地図は765.1m。

そのときも、多少はアレ?と思ったものの、あまり気にも留めずにきていましたが、今後は少し留意したほうがいいですね。

零点数メートルの変動ということになると、やっぱり、先の大震災の影響でしょうか。

神室山行中、1mの変動なら、あるいは測量精度の向上も原因ではなどと、Junjyさんに言ったのですが、どうやらその説は取り下げたほうがよさそうですね。
  

確かにそんなふうに見えてくる・・・清らかというか

厳かというか・・・清麗というか・・・じっと見ていると

どことなく安らかな気分にもなって
   ・・・神か仏か、ここは神室岳

神室の稜線は、今が花盛り   ハナチダケサシかな

アオヤギソウに、なんと謙虚な花かと感じ入る人たち 

咲き始めたばかりのクガイソウの群落にレンズを向けて

そのクガイソウ 

タカネナデシコ

ウスユキソウ

ミヤマカラマツ

シモツケソウ

タテヤマウツボグサ

この花が分からない 図鑑ではイボタノキが最も近いような
(また、どなたか教えてください)

ヤマブキショウマかと思ったが、アカショウマのようです 

トンガリ山で
 にわか造りの雨よけ天幕を張り、盛大に焼肉

たらふく飲み食いした後の帰路は辛い
  ハマグリ山への登り返し
       ― ページのTOPへ ―