槍の穂先3180m '13.8.2 |
山歩紀行 2014 人と交わり、草木と交わり、山気と交わり それら一瞬の表情を写真で切り取る楽しみも広がって 単独行もいいし、仲間とならなおいい そんな山歩きの楽しみを綴ってみました |
飯豊・石転び沢雪渓 '13.6.16 |
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2014年7月20・21日 花の名山・白山にクロユリ咲き乱れ | |||||
白山(御前峰) 2702.1m 石川県白山市・岐阜県白川村 | |||||
7月20日18:00 野営場から白山の全貌を見る。右中央のちょっと飛び出したピークが山頂・御前峰 |
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7月21日6:52 エコーラインを登り弥陀ヶ原の直前で振り返ると、左に乗鞍岳 右に御嶽山 |
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<この日のコース> 第1日目(20日)10:00市ノ瀬駐車場-10:15シャトルバス-10:30別当出合10:40-11:30中飯場-12:12別当覗き-13:19甚之助小屋-14:10エコーライン・南竜道分岐-14:30南竜山荘-14:45南竜ヶ馬場野営場 第2日目(21日)野営場6:00-6:15エコーライン分岐-7:25弥陀ヶ原分岐-7:40白山室堂7:53-8:42山頂(御前峰)8:55-9:14火口(紺屋ヶ池)-9:44五色池-10:30室堂11:00-11:10分岐-11:35黒ボコ岩-11:48蛇塚-13:18岩の洞門-14:40別当出合-15:00市ノ瀬 |
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テガタチドリ 砂防新道から分岐して南竜道を進んだ所 去年、北岳で1株見ただけの花。ハクサンチドリより柔らかさ・優しさがある。 |
YouTubeは →こちらから 登山は、泊がいい。 食って、出して、只管歩いて、感動して、寝る。 生の根源の場に身を置くことができる。 だから連泊の方がもっといい。 だが、娑婆の事情が中々それを許さない。 此処の所、毎週の山行で家人近隣に肩身狭い思いをしていたら、Unqさんがうまいことを言ってくれた。 →こちら<Unqブログ> 登山は遊びでなく部活だ、と。 18キロの荷を担ぎ、Unqさんのは25キロはあった、テントの食事は、夜は乾燥野菜をぶち込んだラーメン、朝はお握りを湯に浸した粥、Ike会長が担いできたイワシ缶に舌鼓を打って、唯一の贅沢は、野営場販売の500ml缶高値ビール、2日目の昼は太めのソーセージ1本とチョコ。 こんなストイックな山行は、絶対に遊びではない。 確かに部活だ。 心身の鍛錬、切磋琢磨、艱難辛苦。 食って、出して、只管動いて、感動して、寝る。 日々もかくありたいものだと、山に来て、いつも思う。 単純明快な生を生きたい。 さて、その感動ですが、白山はさすが花の名山。 凄いほどの花が咲いていました。 が、その花の前に、もう一つ別の感動。 それは、3年前の秋のこと。 Margoの運動会応援に行くついでにと、この白山に寄り道登山をしたのです。 初の単独行ということで、張切って張り切って、砂防新道をどんどん急ぎ登って、黒ボコ岩の直下の急坂で、ついに両足が攣りあがり、暫しダウン。 どうにか回復した足を引きずって弥陀ヶ原の木道を歩き、室堂に辿り着いたのでした。 山頂に上がるのは翌日にして、避難小屋に泊ったのですが、その翌朝は大雨。 結局、大雨の中を室堂から撤退。 そんな懐かしい苦い思い出の白山に、最適の花のこの時期に、再び来ることができ、念願の山頂に立てた、それもとびきりの晴天の日に。 深田本に、中断・撤退した山ほど格別な思いが募るというようなことが書いてあったが、まさにしかりだ。 いつか必ず再びの白山をと、その念願が、ありがたいことに今回果たせた。しかも、急遽の予定変更で、思いもよらず。 無計画とのそしりも、あるいはあるかもしれませんが、そのあたりの事情は、Unqブログで。 ま、それはともあれ、この時期の白山は、なんといっても花です。 これまでの山行でハクサンの名を戴く花に多く出合って来ましたが、さすがは、その本場です。 ハクサンのついた花もついてない花も、とにかく群れが多くて驚かされます。 クロユリなど、探さなければ見つからない珍しい花かと思いきや、各所で群れが見られました。 室堂の神社の裏手の登山道には、驚くほどの蕾がびっしり。 ハクサンコザクラは、弥陀ヶ原にびっしり。 という具合で、いちいち上げていたらきりがありません。 花はあるところにはあるもんだ、というのが、率直な感想です。 画像はYouTubeにスライドショーにしてUPしておきましたので、ぜひ、そちらをご覧ください。 Ike会長も時々カメラを出しては花に向けてシャッターを押していました。 Unqさんが言うには、会長が花の写真を撮るなど、滅多に無いことなのだそうです。 それほど、花に目を惹かれたということでしょう。 Unqさんも珍しく一眼レフを取り出して、花を撮ること撮ること。 私と二人、花三昧、写真三昧の観光新道下山で、結局、先行したIke会長に遅れること40分の下山。 その待ち時間40分のお蔭で、すっかり疲れを取ることができたわ、などと言いながら、Ike会長、復路もまた長駆、運転を通してくださったのでした。 ありがとうございました。 男3人だけの、暢気で楽しい山旅でした。 |
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20日18:19 南竜ヶ馬場野営場 午後3時前にここに着いて、余裕の日程。ミヤマキンポウゲが群れ咲く広い平原に、テント数は、最終的には100張はあったらしい。敷板2枚で600円、高いか安いかは別として、それのお蔭で熟睡できた。唯一の欠点はトイレ、天下最悪の一品か。が、背に腹は代えられず、朝の暗いうちに使えば、何とか苦もなし。Ike会長はかなり離れた所で水洗を見つけたという。 |
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21日5:55 正面の南竜山荘の後ろから直接山頂へ登るルートもあるが、花の多い道がよいので左方に見える山から弥陀ヶ原を回って室堂へ行くエコーラインを登ることにした。天気は上々。 |
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クロユリ そのエコーラインで期待通りに咲いていた。 |
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6:43 弥陀ヶ原に上がる少し前、雪渓で一休み。 正面に、山頂の神社の屋根も、その下の室堂の建物も、微かに見えている。 |
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7:43 白山室堂 3年前の秋、ここまで来て翌日の大雨で撤退した。懐かしい場所に再度来ることができた。しかも、花の時期に。 |
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室堂の展望台からみる雲海の御嶽山、これは3年前と同じ光景。 |
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8:44 白山最高所・御前峰2702mに立った。3年前からの念願の山頂。 |
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9:15 お池コースを巡ることにして火口の中へ下りた。左端が御前峰山頂。そこから右端まで火口の縁を歩いて、正面の火口壁を下って来たが、頭上の岩が今にも崩れ落ちそうでドキドキもの。 |
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ヒメクワガタ 小さくて中々ピントが合わなく、やっとどうにか撮れた一枚 |
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ツガザクラとアオノツガザクラの雑種で、コツガザクラというのがあると白山・花ガイドにあった。よく見るとガクに色が入っていて、もしかするとこれがそうかもしれない。 |
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クロユリは、至る所で群生が見られた。探さなければ見つからない花とばかり思っていたが、あるところにはあるものだ。 |
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そのクロユリ 正面からと横からと、1枚で2姿を撮れた |
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11:39 黒ボコ岩の分岐 砂防新道はこの下から急坂を登ってくる道。 私たちは尾根を左に進む観光新道を下山路にとる。 巨岩の下の斜面には、ミヤマダイコンソウが群れ咲いていた。 |
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11:57 観光新道を選択したのは正解だった。尾根筋には、ニッコウキスゲ初め様々な花々が、咲くなら今とばかりに咲き競っていて、カメラ三昧、花三昧の山歩きとなった。 |
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ハクサンタイゲキ ハクサンの名を戴く花で、これは初めて見た。 別名、ミヤマウルシと花ガイドにあった。 |
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ミヤマクワガタ ヒメクワガタが沢山あった割には、この花はここだけで見た |
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ササユリ 新潟県の糸魚川以南は、ヒメサユリでなくこの花が咲くと聞いていたが、実物を見たのは初めて。葉は確かに笹の形だが、花はヒメサユリに同じ。それなのに何と味気の無い名をつけられたものか。 |
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13:18 岩の洞門を潜る。ここを過ぎた辺りから観光新道は急激な下り道になる。それでも登りに使う人がいて、驚いたり感心したり。 |
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