槍の穂先3180m '13.8.2 |
山歩紀行 2014 人と交わり、草木と交わり、山気と交わり それら一瞬の表情を写真で切り取る楽しみも広がって 単独行もいいし、仲間とならなおいい そんな山歩きの楽しみを綴ってみました |
飯豊・石転び沢雪渓 '13.6.16 |
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2014年7月26・27日 大雪渓から白馬岳・小蓮華山縦走 | ||||
白馬岳 2932.3m 小蓮華山 2766m 長野県白馬村・小谷村 新潟県糸魚川市 |
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26日13:10 大雪渓を過ぎ、左に杓子岳前衛の天狗菱を見ながら、 葱平(ねぶかびら)の岩斜面を登る |
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<今回のコース> 第1日目(7/26) 8:30猿倉山荘登山口出発-9:26白馬尻小屋9:53-10:09大雪渓-11:44葱平12:35-13:15小雪渓-13:47緊急避難小屋前-15:11村営白馬岳頂上宿舎着 第2日目(7/27) 6:05頂上宿舎発-6:22白馬山荘-6:45白馬岳山頂-7:25三国境分岐-8:12小蓮華山-8:58船越ノ頭-9:51白馬大池山荘10:06-10:39乗鞍岳-11:20雪渓の岩場12:00-12:27天狗原湿原-13:39栂池ビジターセンター着(RWで下山) |
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11:32 もうもうと湯気が湧いたような大雪渓、 メガネが曇って困った |
さすがは花の百名山、白馬のルートには、定番の花、珍しい花、新出の花、数々の花々が咲き誇っていました。 このページに上げきれないものは、YouTubeにスライド動画にしてUPしてあります。 登山の様子と合わせて、どうぞご覧ください。 YouTubeは →こちらから 白馬尻への道で、Unqさんから レイジンソウを教えてもらいました。 カメラを向けていたら、後からやってきた若い女性が、 「何て花ですか?」と問うので、 「貴方たちのような人を言う名だな」と応えたら、 なんと、すかさず返って来た言葉が・・・ 「うゎ、じゃあ、美人草ですか」 う~ん、マイッタ。 帰宅して図鑑を見たら、トリカブト属で有毒植物とのこと。 クワバラ、クワバラ オオレイジンソウ 図鑑では、シロウマレイジンソウというのもあるらしいが、違いは分からない。 村営頂上宿舎に着いて、とりあえず生ビールで乾杯。 1杯飲み干して、足りなくてもう1杯。枝豆と焼きたて餃子のおつまみセット。 その上、冷たいショートケーキまで食べて。 これじゃ今回は、とても部活だなんて威張れない。 それに、この宿舎、食事はなんとバイキング、食べ放題。 よせばいいのに、夕食を取り過ぎて、食べきれずに手伝ってもらう始末。 飲みすぎて気持ち悪くなったことは何度もあるが、食べ過ぎて気持ち悪くなったのは、金輪際、子どものとき以来。 やむを得ず駆け込んだトイレが、これまた驚き、洋式便座。 座り込んで、すっかり気持ちよくなって、ついウトウト。 この弛み具合、どう贔屓目に見ても、こりゃ絶対に、部活だなんて言えはしない。 翌早朝、外は濃いガスの中。 バイキングの朝食を今度は適度に摂って、いざ出立の頃、大雨。 完全武装で外に出ると、昨日とは打って変って、天国と地獄の違いまざまざ。 横殴りに吹き付ける雨風は、ザックカバーを吹き飛ばす。 稜線の上では、時折立っていられない程の強風。 一同、列になって身を屈め、風上に向けて足を踏ん張る。 少し弱くなった風の間を縫って、前へ進む。只管、ただ前へ進む。 憧れの白馬岳山頂、何にも見えない。とりあえず撮ってもらった登頂証拠写真には、大きく雨粒が写っていた。 小蓮華山の稜線、しばらく前NHKドラマ「坂の上の雲」でオープニング画面に使われたのが、ここの稜線道。 念願のその道を下だけ向いて歩いた。 瓦礫の道に、高山の花々が健気に咲き誇っていた。 これだけの雨風にびくともしない。暖簾に風と受け流している。 そのしなやかさ、強さに感動して歩く。 横殴りの風雨に逆らって前進するから、顔は上げられない。それが、花を見るには好都合。 負け惜しみではなく、悪天候の日には、悪天候なりの楽しみがある。 そもそも、こんな悪条件の日でも、我らと逆コース、つまり栂池から登ってくる人々のなんと多いこと。 何にも見えない山道を、身を屈め、只管歩いて来る、そして歩いて行く。 皆、何を思っているのだろう。 明日は晴れるに違いない、いや、午後は晴れるに違いない。 次に来るときは、きっと晴だ。 まさに、坂の上の雲。 山には次への希望がある。 憧れの山頂、稜線、今回の悪天は、つぎまた来いよーという白馬からのメッセージと受け止めた。 Ike会長は、今度で白馬3度目だそうだ。 何度でも来たくなる山。 今度の時は、テントを担いで部活登山にしよう。 白馬大池の直前で、これもUnqさんから教えてもらったのだが、 リンネソウに初めて出合った。 Unqさんも初めてで、会いたかった会いたかったの花だったらしい。 帰宅して図鑑を見たのだが、別名メオトバナとあった。 花2輪が並んで咲く姿からとのこと。 リンネは輪廻かと、どことなく仏教的で、哲学的な花に感じていたら、リンネは外国人の名と聞いて、がっかり。 だったら、メオトバナとすればよさそうなものを。 私は以後、メオトバナと呼ぶことにする。 ほかに、今回初めて出合ったのは、タカネバラにヒオウギアヤメ。 タカネバラは、その場に不釣合いなほどに艶やかな花。 庭の花ならまだしも、山の花は、もう少しつつましやかに咲いてほしいものだが、何か魂胆があるのだろう。 ヒオウギアヤメのこと。 後日談になるが、訪問した知人宅の床の間に楚々とした花が生けてあった。 隣に座ったOkkaaに、花名を尋ねると、ヒオウギだと言う。 そんなバカな、あれがヒオウギアヤメなら、隣のアジサイはバラになる、と小声で言い合っていたら、生けたお花の師匠が戻ってきて曰く。 ヒオウギアヤメではなくて、ヒオウギです、と。 だから、花の名前は難しい。 白馬大池で、中学生の一団が、雨の中で立って弁当を食べていた。 引率氏が一行に告げていた。 この先稜線になって食べる所はない、小屋の中は満員、よってここで食べられるだけ食べておく。 なかなか勇ましい。 可哀想ではあるが、雨中の食事など、いい経験にはなったことだろう。 しばらくして、我らが下山中、この一団が後ろから下山した来た。 結局、白馬登頂は諦めたらしい。 ところが、乗鞍岳を越えて、雪田を渡って、天狗原を見下ろす岩場に着いた頃、空は晴れてきた。どんどん雲が上がって晴れていく。 ここが学校登山の難しいところ。 先ほどの引率氏の心中察して余りある。 山の天候判断の難しさは、花の名のそれどころではない。 花の名で命に支障は起きないが、天候判断は命の安全にもろにかかわる。 安全第一の引率氏の判断、是とせねばなりますまいて。 で、我等はといえば、その岩場で濡れたカッパを脱いで、陽射しのありがたさに感謝しつつ、濡れ着を乾して、ゆっくりと昼食。 Ike会長は、やおらラーメンを作って振舞ったり。 Unqさんは、素っ裸になって全身を乾かしたり。 岩陰に隠れての山の行為だったから良かったものの、あれが街中だったら、現代では間違いなく即逮捕もの。 振舞のラーメンは温かくて、雨風に冷えた身には、実に美味しかった。 白馬の2日目は、間違いなく部活そのものでした。 艱難辛苦、汝を玉にす。 |
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11:50 続々と葱平に上がってくる大雪渓の人の列 |
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12:42 クルマユリと天狗菱 葱平は花盛り、大雪渓の緊張を解す |
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13:15 小雪渓を渡る人たちが見えた |
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13:52 小雪渓を過ぎるとお花畑 杓子岳が顔を出した |
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13:55 雲湧くあの稜線上微かに小屋が見えるが、 そこまでまだ遙か |
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14:09 望遠で覗くと村営頂上宿舎が見えた あと一登りの道がお花畑 |
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14:40 宿舎を目の前にして足が止まる ハクサンフウロ |
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写真三昧・花三昧 ムシトリスミレ |
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タカネシオガマとウルップソウ 八ヶ岳でやっと見つけたのが・・・ |
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・・・ここでは、そこかしこに ミヤマオダマキ、ミヤマキンポウゲと |
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ハクサンイチゲ ウルップソウ ミヤマキンポウゲ ミヤマオダマキ |
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27日6:46 白馬岳山頂 時折立っていられない程の風と横殴りの雨 |
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8:11 小蓮華山山頂 身体を屈め、風雨に耐えて只管前へ進むだけ |
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8:31 小蓮華の稜線 ここはNHK「坂の上の雲」のOpening画面の道 |
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8:33 ミヤマアズマギク 横殴りの雨風にも平然として咲く花たち |
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9:17 白馬大池に近付いた頃 至るところに コマクサの群れ |
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9:22 リンネソウ 藪の下に極小さな花の群れ 別名メオトバナ |
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9:38 白馬大池の湖畔 チングルマ、イワイチョウなどがびっしり |
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10:52 乗鞍岳を越えた辺りで 艶やかな タカネバラ |
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12:27 天狗原の湿原に出た頃は、完全な晴天 |
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12:33 湿原も花盛り ヒオウギアヤメ |
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12:43 タテヤマリンドウ |
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13:56 栂池ビジターセンターから 雲が上がった白馬岳と小蓮華山 |
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