槍の穂先3180m '13.8.2
  山歩紀行 2014
 人と交わり、草木と交わり、山気と交わり
それら一瞬の表情を写真で切り取る楽しみも広がって
単独行もいいし、仲間とならなおいい
そんな山歩きの楽しみを綴ってみました

飯豊・石転び沢雪渓 '13.6.16
 
    2014年8月23日 野反湖湖畔の花の山・エビ(恵比)山  
           エビ山 1744m   群馬県中之条町 

14:32 エビ山から下山して湖畔西側コースを散策中、一面のマルバダケフキ、今が花盛り

<今回のコース>
10:30 野反湖ビジターセンター駐車場発-11:54 エビの見晴台-12:12 エビ山山頂 12:45-13:40 エビ平-14:50 登山口駐車場着

9:57 野反湖最上流部の富士見峠展望台から 左方がエビ山

登山の様子や出合った花の数々をYouTubeにUPしてあります。
 →こちら  からどうぞ。


8月初旬の阿賀北山岳会山行は、立山。
2泊3日のこの贅沢な山三昧に、残念ながら、自己都合で参加できず。

以後、今年の8月は各地で豪雨被害が続出するほどの天候不順。
何とか単独でも飯豊連峰へと目論んではいたものの、結局この日まで山行なし。

この日の予定も、当初は飯豊連峰だったのだが、相変わらずの天候不順。
山の予報は日替わりメニューの如くクルクル変わり、定まること無し。

飯豊では、雨の稜線歩きは辛い。梶川、丸森の尾根の上り下りはもっと辛い。それについ最近事故が発生したばかり。

前日、寒冷前線の形のせいなのか、群馬県北部の山予報は土日共に◎と出た。
Unqさんは、いつもの如く複数用意していた予定地の中から、野反湖湖畔のエビ山と百名山の四阿山へ行くことに決定。

当然のことながら、安全第一。
天候不順のこの時期、予報は◎でも、どう変るかわからない。
急変にも対応できるようにと緩やかな日程とコースを設定してくれた。

お蔭で、二日間とも予報に反して雲は低く小雨もぱらついたが、全く不安のないゆったりとした山歩を楽しむことができた。



エビ山は、野反湖の周囲に並ぶ白砂山、八間山とともに群馬百名山の一つに数えられている。

野反湖の眺望を楽しみながらゆったりと周回するにはもってこいの山だった。
それに、予想に反して花の多い山で、その上、周回路でエビ平まで下ると、そこには湿原の花々が咲き誇っていた。

野反湖は、人工湖なのだが、もともと湿原だったところで、小規模なロックフィルダムで堰き止めていることもあって、湖畔には湿原がよく残っていた。

その湿原で、今回初めてお目にかかったのがこの花。

  サワギキョウ

花びらの形が面白い花。湿原に群生していた。

ワレモコウもたくさん咲いていた。

以前見たワレモコウは、黒っぽい小さな穂だった。
これはどう見てもトウウチソウの花だと私が言うと、Unqさんは、いや葉を見れば分かる、これはワレモコウだと言う。

ここで、Keynさんが、「・・・でもさぁ。」などとと言い出すと、俄然、話は難しくなる。
自分が庭で育てているワレモコウとは、どうも葉の形が違うと言う。

庭のは、葉の先が丸みを帯びているが、ここのは細く尖がっているというのだ。
たまたまだろうとか、丸いのも尖がっているのもある、などと話は俄に盛り上がる。

さて、後刻、Unqさんがビジターセンターで図鑑を買った。それを見て分かった。
ここに咲いていたのは、ただのワレモコウではなくて、ミヤマワレモコウだったのだ。

Keynさんは、なかなか細かいことに目のいく人だと、いつも感心しているのだが、今回またまた感心されられた。


それにしても、ミヤマがつけば、なんでも尊くなる。
我家の山林にもダイコンソウが咲くが、高山で見るミヤマダイコンソウには敵わない。


葉の話のついでに、もう一つ。
ダケカンバの若木の木肌と山桜のそれは、よく似ている。
私がそう言うと、Unqさん曰く、じゃあ葉はどうだ。
2枚並べると一目瞭然。片方は撫肩で片方は怒肩。
Unqさんも中々細かい分析をする。

ところで、この話の初めは、私のズッコケ話。
ね、ほら桜の木にそっくりでしょ、と言って、枝を引っ張って皆に見せたら、それはなんと正真正銘の桜の木。
桜を見せて桜とそっくりはないだろうと、これまた大笑い。

今回のチームは、6月の八ヶ岳山行メンバー。だから、チーム八ヶ岳。いつも、こんな笑い声が絶えず、登山道に生い茂る笹薮から、ついに熊も出ずじまい。


さて、この野反湖、群馬県にあるものの湖水は一滴も群馬県に流れない。
ちょうどダムのある辺りが県境で、水は長野県に流れ中津川となって秋山郷を通り、新潟県に流れて信濃川に合流する。
だから、流域右岸には、群馬・新潟・長野3県境の白砂山から佐武流山、赤倉山、苗場山と山々が連なっている。
残念なことに、この日は、どの山も雲の中で姿を見せてはくれなかった。


またいつか、絶好天の日に来る機会が必ずあるだろう。そんな気がしている。

10:52 湖水の色に感嘆の声を上げながら弁天橋を渡る

10:55 対岸に釣り人  山の上にはキャンプ場のバンガロー

11:00 テント場
 マイカー進入禁止、ビジターセンターから約1㎞
 キャンパーは、ここまでリヤカーで荷物を運ぶ

11:56 標高1700mエビの見晴台から
 遠くに草津温泉その先に浅間山

12:07 ツリガネニンジン咲く稜線歩きは高原の散策気分

12:12 小雨がぱらつく中、エビ山山頂1744mに到着

12:45 エビ山山頂から
 遠くに草津白根山の赤茶けた山肌

13:10 下山路の標高1600m付近から
 野反湖とエビ平の湿原

13:47 エビ平  ミヤマワレモコウ、
 ハクバブシ、サワギキョウ Etc.

13:50 ソバナ咲く湿原の道で、写真三昧、花三昧

登り道も下り道も、路傍の足元にシラタマノキがびっしりと生え
ていて、イヤーあるところにはあるもんだ!!と、ビックリ

トモエシオガマ

ミヤマワレモコウ

ハクバブシ

マルバダケブキ
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