槍の穂先3180m '13.8.2
  山歩紀行 2014
 人と交わり、草木と交わり、山気と交わり
それら一瞬の表情を写真で切り取る楽しみも広がって
単独行もいいし、仲間とならなおいい
そんな山歩きの楽しみを綴ってみました

飯豊・石転び沢雪渓 '13.6.16
 
    2014年10月11日  秋晴れの火打山で10月の秋満喫
        ~2日間で火打・妙高の2峰を巡る山行の第1日目~
           火打山 2461.7m   新潟県妙高市 

10:50 高谷池間近の地点で、中央に火打山、その左に影火打と焼山   焼山に噴煙が一筋

14:09 火打山山頂から、右端が焼山、その隣に雨飾山、遠く微かに白馬の稜線

<第1日目のコース>
7:25笹ヶ峰駐車場登山口-8:15黒沢橋8:30-9:03十二曲-10:05分岐10:15-11:03高谷池テント場12:25-12:43天狗の庭-13:14ライチョウ平-13:49火打山山頂14:17-15:45高谷池テント場(泊)

7:27 お洒落な木造の入山ゲート、
   待ち構える紅葉、最良日の予感  


阿賀北山岳会10月特別山行は、火打・妙高の2峰を巡る2日行程の計画で、このページは、その第1日目のレポです。


<第1日目>


YouTubeもどうぞ!!
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出発地、笹ヶ峰登山口の標高は1310m、宿泊地の高谷池は2100m。800mの標高差を、テン泊の装備・食料などを分担して担ぎ上げる。

1570mの黒沢橋までは、割と緩やかな勾配。その上、朝の気温は低い。にもかかわらず、額から汗が滴り背中はビッショリ。
橋の袂で15分も休み、汗を乾かした。

しかし、登りの本番はそこから先。橋を過ぎるといきなり階段の急登。そして、その先は、十二曲の難所。
220mを一気に稼いで、1790mの尾根道に出、さらに220m稼ぐとようやく分岐点2010m。
ここまでの荷揚げが、結構きつい。

まさに、重き荷を負いて、長き山道を行く、急ぐべからず。
徳川家康の心境で、一歩一歩、高度を稼ぐ。黙々と。
我が足腰を頼りに、山に登っていることを実感しながら。

苦しさと心地よさは、紙一重。
両極端の間を、体感は行ったり来たりする。
フランス革命の話だったか、最右翼と最左翼は最も近い間柄だったとか聞いたような気がする。
まっ、あんまり関係ないが。

分岐で一息入れて、黒沢岳の西側山腹を巻く道を進む。
ここは標高差がほとんどなく、しかも、左手に火打山が現れ、焼山に上がる噴煙も見えて、それまでの苦労を一気に忘れさせてくれる。

火打、影火打、焼山、その裾野の針葉樹と笹原の色合い、ダケカンバの白、そして、抜けるような青空、何とも絶妙の光景に出合って、しばし息を飲む。

素晴しい、サイコー、来てよかった・・・そんなありきたりの言葉しか出てこない。
言語の貧弱さは、非文学的男女ゆえに仕方がないか。


火打、高谷池は人気のスポットで、朝7時に着いた時点で、駐車場は、全国各地のナンバーで満車状態。
途中で下山者が告げるには、高谷池のテント場も、すでに満杯状態だという。

そこで、一計。
我らが景色に感激している間に、早足のIke会長が先行し、何とか2張り分のスペースを確保してくれた。これはありがたかった。

テントで腹ごしらえして、目指す火打山へ。
標高差は360m、しかも軽身。進行は早くなる。その分、息遣いは荒くなる。
1時間20分で山頂。

そこの眺望の素晴しいこと!!
残念なことに、言葉に尽くせない。カメラ以外、表現する術を持たない。
だから、せっせとシャッターを切った。


山頂は、思いの外、風が冷たい。いつもの山頂ビールも、焼肉亭も用意していないし、30分ほど滞在して下山に移った。

いつの山行もそうなのだが、山頂から下るときは、後ろ髪を引かれる。
せっかく苦労して手に入れたこの光景から身を引かねばならない、そのもったいなさ。
未練を残しつつ、山頂を下る。


下山して、テントの中で、まずはビールでカンパイ。
山頂で我慢した分だけ、旨い!!

そして、共同食は、煮込みうどんに焼肉に、etc.
それがまた、天下一品。


満杯状態のテン場には、実に様々な人たちがキャンプしていた。
単独行の若い女性は、一人用テントで楽々と高いびき? 失礼、男性だったかも・・・。

小学生らしい姉妹を連れた夫婦は、母親がテント入口でいそいそと調理。ぐつぐつと煮え立つ鍋の中身の美味しそうだったこと。

いいもんだなーとしみじみ思う。

山も人も、最高最良の第1日目、身も心も満たされてぐっすりと眠りこけたのでありました。



でも、第2日目は、もっともっと最高最良だったのです。、第2日目の妙高山レポも、ぜひ、ご覧ください。

8:47 黒沢橋を過ぎて、20キロの荷にはキツイ階段

9:01 一陣の風で黄金の吹雪   荷の辛さが癒される

10:20 分岐を過ぎ、黒沢岳を
    左に巻いて高谷池へ  右は黒沢池へ 

10:31 火打が見えた!! 
   ダケカンバの大木の陰に焼山も見える

10:33 あの山に登れることが、とてつもなく嬉しいのです

11:03 高谷池ヒュッテの高名な三角屋根
  Murandoさんの写真集で何遍見たことか、やっと来れた!!

11:03 テント場
  ここに2張りのテントを設営してベースキャンプ 

12:34 高谷池    テントで腹ごしらえ後、軽身で火打山へ

13:44 振り返ると眼下に高谷池の湿原、その先に妙高山 

13:50 火打の山頂は広い
  ここは火山ではなく隆起した山とのこと

14:05 山頂から高田平野と直江津港遠望
  米山も、佐渡も見えた

14:06 山頂から高谷池遠望
  ヒュッテもテン場も足下に微かに見える 

15:09 天狗の庭まで下って、池塘に映った逆さ火打
火打山は、登ってみれば、こんななだらかな山では決してない

15:26 ナナカマドの実の向うにヒュッテの三角屋根

15:41 テン場の向うに焼山、一晩中唸っていたらしい
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