八ヶ岳 '14.6.29
  山歩紀行 2015

 人と交わり、草木と交わり、山気と交わり
それら一瞬の表情を写真で切り取る楽しみも広がって
単独行もいいし、仲間とならなおいい
そんな山歩きの楽しみを今年も綴ります

白山 '14.7.21
 
    2015年2月28日  裏磐梯に神秘の氷瀑を訪ねて
       イエローフォール 標高約1200m地点  福島県北塩原村
                         ↑ 山名クリックで、地図表示 

10:33 お目当てのイエローフォールの下で今回のフルメンバー

<コース>
 9:17リフト終点出発-9:35銅沼-10:29イエローフォール10:50-11:29リフト終点到着

9:18リフトを降りて、軽快にスノートレッキング出発

行程中の各地点の様子は
YouTubeに画像があります。
   →こちら からどうぞ。

阿賀北山岳会2月2回目の山行は、裏磐梯のイエローフォールを訪ねることになった。
スキー場のリフトを使えば、歩行の高低差はせいぜい100m程度、山は素人のOkkaaにも可能ということで、誘っていただいた。
前日は、冬型の気圧配置で大荒れ。
会津盆地に入ったら、昨日から続いたらしい吹雪がようやく終ったばかりのようで、まだ余韻が残っていた。
裏磐梯への道は圧雪凍結の道で、木々には真っ白な雪が張付いていた。
峰々の林は霧氷で真っ白。そこへ時々陽が射したりして、ワクワクするような景色。
順調に予定通りに裏磐梯スキー場について、まずは、開業早々のリフトに乗って、スノートレッキング開始。
Okkaaにワカンを履かせるのに手間取った。
KeynさんやYoumyさんなど、親切ね~などと言って冷やかすのだが、こっちはそれどころではない。もし途中で歩けなくなったりしたら、おぶって帰るような事態だけは何としても避けたいと、その一心なだけなのだ、ホントは。
さて、準備OK。ワカンの履かせ方が良かったせいか、軽快に歩き出した。
朝早く着いたので、駐車場に車は数台しかなかったが、先行者が数名いたようで、幸いなことに雪面にトレースがあった。
もし、それがなかったら、目印も案内板もない火口の中の雪上トレッキングは、ちょっと難しかったかもしれない。
とはいえ、トレースがあっても、必ずしも、それが正しいとは限らないから、時々、地図とGPSを照合させながら、慎重にルートを決めて進んだ。
銅沼の平原を越え、小高い丘を越えると、やがて先行していたUnqさんが、「あった!! イエローフォールだ」と、声を上げた。
前方を見ると、確かに黄色い壁がある。
「いや、あれは岩だ、滝はその右だ」と言う。
目だった黄色い岩の右側に、確かに氷の滝がある。
「えっ、あれが?」
半信半疑で、先行してトレースをつけてくれた方に尋ねた。
「これが、イエローフォール?」
「そうだ」と、その方が言う。
事前にさんざん見てきた写真と全く違う。
少々期待はずれの色だ。
それでも、氷の滝をよく見れば、黄色い色が着いている。
色の薄いのは、がまん、がまん。
それよりも、ここまで雪の上を歩いてきて、神秘の氷瀑にようやくめぐり合えたことに感謝感激だ。
とりわけOkkaaなど、初めての体験で、色が濃いの薄いのと贅沢は言っていられない。
ここでの撮影のために、980円でネット購入した三脚を持ってきた。その三脚をセットしている頃には、我らの後を追ってきた見物人たちが、続々と氷瀑の下にやってきた。カメラを押しましょうか、などと言ってくれるのだが、折角担いできた三脚だからと断った。
タイマー12秒の自動シャッターを押して、大急ぎで、斜面を駆け上がり合流して撮ったのが、一番上の写真。
あわてたので、Youmyさんの前にはばかってしまっていた。
お詫びの標しに、女性三人のとっておきの笑顔が神秘の氷瀑に映える写真を撮影できた。
氷も恥らう三人娘?これはチト言い過ぎカモ。
そうこうするうちに、見物人がどんどんやってくる。
あとからあとから、次から次へと、引きも切らない状態、改めて人気スポットなのだと知った次第。
それらの人の中に、ガイドらしき人や毎年来ているらしき人もいて、話を聞くと、今年の氷瀑は、小さくて、それに雨で雪が解けたせいとかで色も薄いのだとか。
いつもいいときに当るとは限らないさ。大自然とはそういうものだ。
心の目で、最高の姿を見て、ここまでこれたことに満足満足。
それに、火口の中の平原のスノートレッキングの爽快なこと。
それで十分。
帰りも、その爽快さをたっぷりと味わいつつ、スキー場に戻った。
昼食後、残った午後の時間は、ゲレンデで久しぶりの思いっきりスキー。
まずは、今シーズン初めて挑戦して悪戦苦闘の虎の穴から這い出てきたというUnqさんのスノボーぶりを、我等で検定することにした。
その滑りぶりたるや、よくぞここまでと感心するばかり。
最後は腰を着くのだとばかり思っていたら、立ったままで停まるのだから驚いた。
ゲレンデトップの直下は意外なほどの急斜面なのだが、そこも難なくスピードを殺して鮮やかなターンを見せて降りていった。
50の手習い、見上げたものだ。
やはり、虎穴に入らずんば虎子は得られずということか。
その急斜面を、Keynさん、何の躊躇をすることもなく、さっと降りていったものだから驚いた。
普通は、斜面のトップに立って、しばらく躊躇してからコースを頭に描いてスタートするものだが。
伝説の女とはこの人のことか。
もっと驚いたのは、Junjyさん。今季初めて履いたスキーだというのに、何も考えたそぶりも見せず、無謀にもいきなりその急斜面を降りていく。
実は、その急斜面、上部に立っていて滑り下る人を見ても、見えるのは最初の数メートルだけで、あとは急な斜面の陰になって、最後に下部に達するまでの間は、滑る人が見えなくなる。
だから、いきなり降ったJunjyさんがそのあとどうなったかは、見ていない。
とにかく、生きて下の斜面に現れたことだけは事実だ。
さて、Youmyさんはといえば、これは実に彼女らしく、安全第一、無謀なことは決してせずに優雅にすべりを楽しんでいる。
人生の達人とは、この人のことを言ったのだと、ようやく分かったような気がした。
で、自分はどうなのかというと、これまた幸いなことに、人間、自分のことは見えないように造られている。
だから、人のことを言えた義理では全くないのだが、見えないものは無に等しいものとするというのが勝手に作った前提条件だ。
ところで、Okkaaはその間、スキー場のレストハウスであちこち眺めて油を売って歩いていたらしい。
Okkaaなりの楽しみ方の一つとすれば、それもまたよかろうて。
ということで、今回は八方丸く収まって、次の山行も何とか機嫌よく送り出していただけそうな按配になってきました。
それもこれも、みな阿賀北山岳会の皆さんのお蔭です。
本当にありがとうございました。

9:28 会津地方は今朝まで吹雪、その痕跡が木の幹に張付いていた

9:35 銅(あか)沼の上を進む

9:42 凍結した湖面に亀裂はないか、慎重に確かめながら

ここは火口の中、噴気孔から噴煙上がり、たまに硫化水素の臭い

9:53 火口雪原に沢山生っていた実、ヤシャブシではないだろうか 

10:04 Okkaaも励まされながらエッチラオッチラ小高い丘を登る

10:25 Unqさんがイエローフォールに辿り着いた、先行者が一人

氷瀑の色はちと薄いが、満足感いっぱいの笑顔  

10:36 後から後から見物者が続々と登って来る人気スポット

10:50 混雑を避けて早々に撤退

11:06 火口の中の雪原、ここは明治の爆裂噴火の跡

13:00 午後からはスキー   Unqさんのスノボ検定中の三人

13:23 ゲレンデトップから
  遠く桧原湖に釣り人がたくさん見えた
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