2015.7.27鳳凰三山 |
山歩紀行 2016 人と交わり、草木と交わり、山気と交わり それら一瞬の表情を写真で切り取る楽しみも広がって 単独行もいいし、仲間とならなおいい そんな山歩きの楽しみを今年も綴ります |
2015.9.21栂海新道へ |
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2016年1月11日 新雪をこざいて五頭山三ノ峰へ | ||||||||
五頭山三ノ峰 872m 新潟県阿賀野市 | ||||||||
10:34 三ノ峰山頂直下のブナ林、そこが本日のお目当て「幻想の雪中美林」 |
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13:12 下山時にもう一度、雪中美林に見入る 細かい雪が霧のように吹きかかる幻想の世界 |
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村杉登山口発7:50―10:50三ノ峰13:00―登山口下山14:35 |
YouTubeで動画をどうぞ →こちらから (2016年バージョンは 動画を主体に してみました) 「こざく」とは、新潟県の方言らしい。漕ぐと跨ぐの混合ニュアンス。 この日の五頭山は、まさにこの言葉がピッタリの山行となった。 今冬は暖冬少雪で、我家の辺りも五頭の麓も、前日まで積雪なし。 それが昨日から今日にかけて、ようやく本格的な降雪。それでも麓はまだ10センチにも満たない程度だった。 五頭山は、冬もトレースの絶える日がないという。365日、毎日登る人がいるらしい。 この日も既に数人の先行人の跡があった。 標高400m辺りからは積雪が深くなる。昨日からの降ったばかりの新雪なので、先行者の足跡を踏み外すと、足は土が見えるほどまで、ズボッとぬかる。足跡と足跡の間には、新雪が降り積もっている。 だから、先行者の足跡を辿って、雪を漕ぐように跨ぐように進む。 これを「こざく」と、越後では表現する。 雪の朝は何処の家でも、一家の主人がカンジキをはいて、雪をこざいて道つけをしていたものだ。 今はラッセルなどというハイカラな言い方もあるが、ときには、雪をかき分けて進むラッセルよりも、「こざく」の方がピッタリ来る場合がある。 この日の五頭山行は、まさにそんな雪山だった。 麓の積雪はまだ少なかったから、スノーシューを履くまでもないだろうと予想して、念のため担ぐなら、軽いほうがいいと、ワカン(輪カンジキ)を持った。 標高500mを超えるとツボ足ではぬかりすぎて、そのワカンを履くことにした。 ところが、どうだ。 履き始めたら、バンドの通し方をすっかり忘れていることに気づいた。 寒いし、手はかじかむし、気はあせるしで、少々パニックになる。 ワカンのバンドの通し方には順番があって少々ややこしい。だから、毎年、シーズン初めには図解書で確認していたのだが、今回は、ぬかった。 少々山慣れしてきたのかもしれない。以前ほど事前の緊張感が薄れてきている。 これは、まずい。反省の余地大いにありだ。 それはともあれ。 三ノ峰山頂直下のブナ林は、期待通りに見事だった。 黒い幹に、縦に二本の白いライン。細い梢に綿菓子を吹き付けたようなエビの尻尾。霧のように舞う微細な粉雪。 今回もまた、別世界の中に浸ってきた。 2016年の初山歩、いいスタートとなった。今年も、山は呼び、山が待っていてくれる。 |
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9:32 標高500mを超えると俄に雪は深くなり、まさに「こざく」状態 |
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10:20 雪中美林の入口付近、梢にも幹にも張付いた樹氷 |
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10:25 細い梢の何倍もの太さに成長したエビの尻尾 |
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10:54 三ノ峰山頂 例年より積雪は少ない |
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山頂にテントを張って、2時間たっぷりと憩いの時間 13:08 下山 この頃にはトレースがしっかりとついて、まるで舗装道路 |
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13:10 雪中美林に佇む山歩人(さんぽびと) |
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立ち去りがたく、ただただ見入るばかり |
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14:35 登山口に戻れば、まだ積雪は浅い やはり今年は暖冬少雪か |
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