綿野舞(watanobu)山歩紀行2017
 
 4月6日 はや卯月 雪山一転 花の山
弥彦山634m  新潟県弥彦村・長岡市・新潟市  地理院地図は→こちら
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弥彦山裏参道へ、公民館主催4月健康登山の下見です。季節は進み低山の雪は融けて、今まさに早春の花満載。待ちに待った花巡り花山歩の開始です。弥彦山裏参道は、知る人ぞ知る秘密の花園。山一面をピンクに染めるカタクリ、そして、色とりどりの雪割草。カメラを構えてあっちの花、こっちの花とまるでミツバチのように飛び回り、パシャリパシャリ。その上、山頂では野点ならぬ山点の一服。まことに贅沢な山歩ではありました。
渡辺伸栄watanobu 
まず驚くのは、山肌斜面をピンクに染めるカタクリの数と密度。3年前にOkkaaと来た時にも驚いたのだが、今回もびっくり仰天。よくぞここまで広がったものだ。我が家の山林のカタクリが咲いたら山岳会の人たちにも見てもらいたいと、前に言ってはいたのだが、ここのカタクリを見られたら、もうだめだ。とても二度と言い出す気にはならない。参りました。
カタクリ以上に驚いたのは、雪割草。3年前もびっくりしたことはびっくりしたのだが、今年はもう、それ以上。数も多いし、何よりも、その種類の多いこと。群れ咲くものあり、株立ちあり、単独のものあり。そして、それぞれの花びらの色、形、シベの色、形、数、つき方・・・皆、花ごとに微妙に違う。いったい何種類(何通り)あるのやら。いやはや、
 
山頂で愉快な小母ちゃんに遇った。田ノ浦コースを上がってきたという三人連れの一人。さも興奮した面持ちで田ノ浦コースの花の凄さを我々に力説する。私が、裏参道の花も凄かったと言いかけた、そのとたん「そんなもんじゃない、そんなもんじゃない」とまくし立てる。花の数が違うの、色がどうのとまるで速射砲。そもそも通ってもいないのに、「そんなもんじゃない」と言われたのでは、どうにも面白くない。で、つい、「下山は裏参道を回ったらどうですか」と言いかけた、そのとたん「あんなところの花を見てもしょうがない」とまたしても途切れることなく速射する。顔を赤くして口を尖がらしどうやら汗まで吹き出しているふう。長岡藩戊辰戦争で名高いガトリング砲は1分間に200連発だそうだが、そんなもんじゃない。2000発は速射できる最新兵器だ。立ち去りかけてまた我らの方に戻って来て、さらに速射する。裏参道を戻るくらいなら、雨乞山への妻戸尾根を帰ったらいい、そこの花は素晴らしいのだと。裏参道を貶めること甚だしい。どうやら先月の20日頃、裏参道を通ったらしい。そのとき、がっかりしたのがトラウマになっていたのだろう、というのが別れた後の我らの結論。
花は訪れるタイミングによって全く違う。現に、3年前の裏参道はこれほどまでの雪割草とは思わなかった。自分が見たものが全て、とそう思えている間は人間幸せというものだ。
キクザキイチゲにこんな黄みがかった色の花があったのだろうか。裏参道には、カタクリと雪割草だけでなく様々な早春の花が咲いていた。ここに載せきれない花々をYouTubeにUPしておいたので、ぜひ、そちらを見ていただきたい。
平日だけあって、速射砲の件を除けば静かな静かな山頂だった。山頂の広場でKeynさんが茶を点ててくださった。野点ならぬ山点。思わぬ花見茶会となった。極上の羊羹に抹茶、それはそれは極上のひとときを過ごしたのでありました。
 
<コースとタイム>
裏参道コース駐車場8:40-10:48山頂神社奥の院-11:41山頂広場13:03-15:03駐車場
YouTube「雪割草群れ咲く弥彦山裏参道」は→こちら
 
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