7月の松は「盆頭」に。そして、「盆下駄」
    松の木の剪定は、手間がかかる。一芽一芽、鋏を入れていく。根元から断つ芽、中間に鋏を入れる芽、残す芽、一つずつ見極めながらだから、時間がかかる。そうしながら、さらに不要の枝を切り落としていく。
今年は、松の勢いがいい様なので、剪定を強くした。
それに、だいぶ小枝が伸張したので切り詰めて少しコンパクトにした。

隣人のWさん、この方、松剪定の私の師匠挌なのだが、出来上がりを眺めて曰く
「おお、盆の準備ができたね。」
で、私
「はい、盆頭ですわ。」
聞いていたokkaaが、懐かしがって「クックック」と笑う。

そう、「盆頭」
我ながら懐かしい言葉を思い出したものだ。

お盆が近づくと、男の子も女の子も、頭をきれいに刈りそろえたものだった。女の子はおかっぱに、男の子は、青刈りに。
我が家は、父親がバリカンを持ち出して、兄弟をガリガリとやったものだった。
「さあ、これで盆頭できあがり」と。
あれ、結構痛かったなー。
「盆頭」を思い出したついでに、思い出したのが
「盆下駄」
お盆が近づくと。下駄やさんがリヤカーにいっぱい下駄を積んで売りに来た。一年に一度、新品の下駄を買ってもらえた。女の子は赤い鼻緒のぽっくり、男の子は、青い鼻緒の男下駄。

今も、朝風呂の行き来は、下駄を愛用している。
一日一回の使用でも、結構歯が減っていく。で、先月新調した。どのくらい持つのものか、今回、初下ろし日をマジックで書いた。

今年のお盆は、何十年ぶりかで、浴衣に下駄履きで墓参りに行ってみようか。

猫額苑 四季   ねこのひたいのにわ  2011
文字通り狭い我が家の庭
綿野舞watanobu流ガーディニングを始めて5年
苔庭を中心に、花、木、草、実、そしてバンブーデッキ・・・と
独り悦に入っている庭、自己満足の極み