7月25日 長雨の庭

今朝、ふと桃の木を見ると、葉に蓑虫がぶら下がっていた。
これでひと月、毎日よく雨が続く。虫も、さすがに雨具が必要になったか。
使った材料が普通の蓑虫のものと違うようだが、それにしてもこの造形、よくぞ作ったものだ。
このまま下げておきたい。桃の害虫でなければよいのだが・・・・。
よく見ていると、どうも、この姿形のままぶら下がって移動して柔らかい葉や茎を舐め食っているようだ。
こちらは5日ほど前、エゴの木の実にぶら下がって羽化したセミの幼虫。
何もこんな不安定なところにぶら下がらなくても、と思いながら、この抜け殻いつまでぶら下がっているかと見ていたら、今朝はもうなかった。
昨夜の強雨で、ついに落ちたようだ。
  
長雨を喜んでいるのは苔。庭の主に反比例して、生き生きとしている。とりわけ旺盛なのはスギゴケ。砂利の上に、かまわず侵食してくる。苔の本によれば、蘚苔類は有性・無性両生殖機能を備えているとか。繁殖力旺盛なわけだ。
  
砂利どころか、石の上にもどんどん侵食してくる。梅雨・・・猫額苑の苔の緑が最も濃くなる季節。
昨日の朝、雨にたたかれて袋が破け、中から桃が出ているのを見つけた。
ろくな日照がないのに、結構いい色を出している。
割れ目といい桃色といい、なんとも桃らしい形になってきた。

向かいの電柱の上に、カラスがパトロールにやってきた。
これはまずい!!
雨の中、あわてて鳥除けの反射テープを張った。まるで満艦飾、玄関前が不釣合いに賑やかになってしまったが背に腹はかえられない。
  
これも雨のせいだろうか、ヤマボウシの実が落ちていた。まだ熟してはいないようなのだが、次々と落下するようだと、これは困ったものだ。
さてこちらは、ブラックベリー。
ポツポツとよみ始めて、気の早い人がもいで食べて行く。
塀にびっしりと鈴なりで、人目を引く。

やむを得ず、持ち主も食べてみた。まだやや酸っぱい。もう少し完熟させた方がうまいのだが、ついつい手を出してしまう。

ヒヨドリもあてにしているようで、時々パトロールに来る。
Margoが来るまであと2週間、それまでぶら下がっていてくれればいいのだが。ムリかな。
メダカの稚魚が、ようやく生まれた。
このひと月、せっせと卵を産むのだが、ちっとも生まれないと思っていたら、どうも、親メダカたちに食べられていたらしい。

昨日、卵だけ別の水槽に移したら、今朝、10匹近く孵化していた。

絶滅危惧種のメダカの増殖となれば聞こえがいいのだが、このメダカは、どこでも売っているヒメダカ。 
こちらは、小スズメを連れて来て、口移しに餌を与えている親スズメ。メダカの習性とはまるで違う。
写真は5月に撮ったものだが、今も、この微笑ましい光景が見られている。
もちろん、親離れ子離れが出来ていないということではない。次々と雛が孵っているということだろう。なにせ年間5度くらいは卵をかえすそうだから。
それにしても、メダカは、スズメとは異なった生存戦略をもっているのだろうか。 
  
最後は、Okkaaが飼っているアゲハの幼虫。ミカンの葉だけを食べる。
最初に飼った幼虫は、今月の初め成虫になって(右の写真)飛び立ったのだが、また同じミカンの葉に卵があったと、取ってきて飼っている。はじめに飛び立った親の子に違いないと、Okkaaは言い張っている。

そんなこんなで、長雨の猫額苑に、の~んびりとした時間が流れています。
もう間もなく、なが~い梅雨も終わるでしょう、いくらなんでも。
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猫額苑 四季   ねこのひたいのにわ  2013
文字通り狭い我が家の庭
綿野舞watanobu流ガーディニングを始めて6年
苔庭を中心に、花、木、草、実、そしてバンブーデッキ・・・と
独り悦に入っている庭、自己満足の極み