2013年6月25日 6月の山林に赤花ソバの種を蒔く
草叢を耕運機で強引に耕起して、山畑を作り、赤い花の咲くソバの種を蒔いた 

ノアザミ  蜘蛛が糸を張っている、見えるだろうか?

日当たりのよくなった山林は、様相がすっかり変った。これまで、薄暗い林内で目立たなかった山野草が、次々と現れては消え、目を楽しませてくれる。春から写真を撮り貯めていて、山林の植物図鑑を作ってみたいと思い、専門のYoko長老にも一度来ていただいた。山桜も何種類かあるらしい。花の時期に再度見てもらうことにしている。

これだけ日当たりがよくなると、相当おいしいジャガイモが作れるはずなのだが、猿害で、それはできない。猿は、ソバは食べないという話を聞いたので、ネットで赤花の咲くソバの種を入手して、この日、畑を開墾し種を蒔いた。
このソバ、食用ではなく、観賞用とのこと。山桜の大木を背景に赤いソバの花畑が似合うのではなかろうかということで、蒔いてみた。今年は、手始めに5袋で15㎡の畑。
うまく行けば、毎年タネを増やし、面積を広げたいのだが、さて、どうなることか。


そうえいば、山林でこんなことがあった。6月の初め頃のことだ。

竹林の間伐をしていて一服していると、男が二人、ズガズガと山林に踏み入ってきた。
「なんか、用か?」と声をかけたら、「爺ちゃん、なにしてる?」と逆質された。爺ちゃんはないだろうと思いながらも、「竹林の手入れだわね。そっちは?」と再質すると、なんと、「ワラビが出ていそうだから、採ろうと思ってさ。」と悪気もなく答える。

「ここは栽培園だから、お断りだよ。」と追い払おうとしたら、驚いたふうに「栽培してるのか。」「じゃ、金を払えば採らしてくれるかね?」と、中々しつっこい。
「自家用のワラビ園で、料金をもらうほどのワラビは出てないよ。金を払うなら小国のワラビ園へ行った方がいい。」と教えてやったら、そうはいかないのだと言う。
近くの体育館で孫がバスケの練習試合をしていて、孫は新潟のT中の生徒で、その応援に来た。今、試合が終って、次の試合までの間にここに来たなどと、人懐っこく立話を始めた。
T中と聞けば、親戚の校区でまんざら縁のない学校でもないし、孫の応援と言われれば、武士ならずとも、相身互いでもある。
それに、新潟に帰って、関川の人間はケチで意地が悪かったなどと言触らされては、観光立村に傷がつくし、T中校区に住む親戚も肩身が狭かろう。

ヘビイチゴ  毒があるわけではないが喰っても不味いとのこと

オカトラノオ  野らしい風情がありオカトラの愛称で呼ばれている

シオデの花   これが山菜のシオデだとYoko長老から教わった

実生の山桜  幼木がどんどん伸びている  桜林になるのが楽しみ

自家用ワラビ園   Okkaaは1年分のワラビを塩漬けにした
   来年のために、今月末には刈り払って肥料を撒く

そんなこんなで、ついつい「いいわね。夕飯のおかずくらいなら採って行けばいいさ。」と、対応が甘くなった。
「爺ちゃん、採っていいかね?」と、二人、嬉しそうに草原に分け入っていく。
おいおい、また爺ちゃんかよと思いつつも、確かに、お互い爺ちゃんなのだからしかたないか。
帰りしな、軽トラの窓を開けて、「採れたかね?」と声をかけたら、「だいぶ採れた。」「かあちゃんのお土産ができた。」などと、袋を掲げて見せて喜色満面。
その袋の大きさだと夕飯のおかずを超えてるぞと思いながらも、そこは、大ようにこらえて、「蛇が出るから気をつけろ。」と声をかけて分かれた。車中、そうか、蛇で脅す手もあったかと思ったが、後の祭り。

今年は、山林の手入れにせっせと通っている。たまに、こんな面白い出会いもある。
立木を伐採してもらったお蔭で、カラッとして、明るい気分の山林になった。その代わり、陽射しの強い日中の草刈は結構きつい。
そんなときは、山桜の大木の木陰に逃げ込んで涼をとる。
それに、地下水が湧出る水場もきれいに整理したので、冷たい水で喉を潤すことも、山林の楽しみの一つになった。

林間記 2013

山間台地の小規模な扇状地にある山林
早春の山野草、山桜、筍蕨の山菜、栗柿の果実などなど
目と口を楽しませる、ここは、我が家の自然遺産
里山保全のアウトドア活動の場