山の記 2021
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9月12日(日) 巻機の大分水嶺 駆けてみる
巻機山 1967m 牛ヶ岳1961.5m 新潟県南魚沼市
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右端の巻機山山頂1967mから牛ヶ岳1961mに繋がる稜線、起伏のないなだらかな天上の道。背の荷は山頂の向こうの御機屋1933mに置いてきたから身は軽い。靴も今流行りの軽靴。トレイルランを気取って駆けてみた。2000mの天空ジョギング。なんともはや、気持ちの良いこと。それにここは、大分水嶺。右に降った雨は魚野川に流れ信濃川となって日本海へ。左に降った雨は真下の奥利根湖に貯まり、やがて太平洋へ。日本の脊梁を走っている、なんとも雄大な気分。正面奥の山並みは、谷川連峰。向かって左から谷川岳、一ノ倉岳、茂倉岳の三ピークが並び、万太郎山、仙ノ倉山の頂が見える。今、牛ヶ岳に駆けあがってくるUnqさんの背後の稜線は、巻機から朝日岳へ繋がり、そこから右へ下れば謙信越山の道・清水峠に出、さらにぐるっと回って茂倉岳から谷川岳に繋がる。朝日岳から左へ進めば、笠ヶ岳、白毛門。馬蹄形縦走と言われるその道は、望みながらまだ果たせないまま。来月から後期高齢者、もう体力も残りわずか。想いだけは天空を駆ける。8年ぶりの巻機山。
 渡辺伸栄watanobu
登山口の桜坂駐車場。ここだけでなく、橋の向こう側の駐車場も満車。遅く来た我らは余地なく、ずっと下の路肩に駐車。帰りに駐車料金係の小父さんに聞けば、駐車場だけで120台、路肩を入れれば150台は越えたはず。路肩でも料金いただきます、ハイハイ、これだけの駐車場とトイレをを整備していただいて、入山料だと思えば安いものですと、気前の良いUnqさん。真面目な話、これからはどこの山も入山料をとって、トイレやら登山道やらもっともっと整備してほしい。もっともっと沢山の人に山を楽しんでもらうために。できればロープウェイやリフトも、後期高齢者の為に。
標高1100mの尾根に出ると五合目。この辺りからスラリと伸びた白肌ブナの美人林
1600mを越えて前巻機直前。前方に清水峠が見えるとUnqさん。ズームで見れば、岩峰の谷川岳、その左手前下に清水峠の小屋。あそこが謙信軍が越えた歴史の峠道。巻機山の登り口集落清水から繋がる旧道がある。馬蹄形縦走はあの峠を横断するが、それが無理でも、せめて清水からの旧道を辿ってでも清水峠に立ってみたい。
前巻機への登り、階段道にイワショウブが色づいて、ここがこの山一番の胸突き八丁
前巻機に上がればようやく巻機山の本体が目に入る
前巻機をにせ巻機とも言う、ここを偽物と思っている人がいるとも思えないのだが
巻機山の山頂部 とてもなだらかでどっしりした山
あっちがほんもので、こっちはにせもの?それはどうでもよいとして
なんとも雄大な、それに草紅葉の始まった山肌の色合いといい、やわらかさといい
右端のピークが山頂、左端のとんがりは副峰の割引山、わりめきやまと呼ぶのだそうな
池塘に映った巻機山 池塘の上の登山道を上がりきった所が御機屋。そこに山頂標柱があって、一応の山頂。但し標高は1933m。最高点はそこよりずっと右奥にあって1967m。だから、そこが本当の山頂。ま、これだけなだらかであれば、どこが山頂でも同じことという思想かもしれない。
ドローンの空撮  越後三山、右が中ノ岳、中央・越後駒ケ岳、左に八海山。画面右端は牛ヶ岳
左の尾根が延びて朝日、笠、白毛門の山塊。そこから右に低くなって清水峠。その向こうに谷川岳、一ノ倉、茂倉の谷川連峰。とがって目立つ万太郎山を挟んで、仙ノ倉、平標山へとつづく。眼下の登山道は、前巻機から登って来た道。今立っている御機屋から左の道が山頂から牛ヶ岳へつづき、手前の階段道は割引山への道。
中央上部のスキー場に囲まれた円錐が飯士山。その右奥に妙高山と火打山、ずっと左に、苗場山。
登山道のつづく大きな三角山が割引岳で、その先ずっと遠くに米山。平野部は魚沼盆地、その向こうにかすかに十日町盆地。
御機屋で一応の山頂写真。右後ろが牛ヶ岳、中央は越後三山の中ノ岳と駒ケ岳
ケルンが本当の巻機山頂、最高点。なだらかに見えても起伏はある。それが山というもの。
Shinyaさん一行と本日二度目の邂逅で、本当の山頂写真 谷川連峰をバックに
山頂部だけ、冷風が吹いていて体温低下中
牛ヶ岳へつづく稜線の道、軽快ジョグの道 正面に中ノ岳、まだ見ぬ山 牛ヶ岳はまさに臥牛山の態
ここは上越国境、稜線が県境ラインでその右側の道は群馬県みなかみ町
標柱が牛ヶ岳山頂、そこに三等三角点 正面に中ノ岳と越後駒
先月登った山を今月見返す
光るのは奥利根湖、左の尾根は県境の大分水嶺 ここは越後山脈どまんなか
遠く右に武尊山(上州ほだか)、中央に尾瀬の至仏山、左端が燧ケ岳
後ろ髪引かれる思いで下る道
前巻機との鞍部に避難小屋。そこで、牛ヶ岳も割引岳も全部回ったというShinyaさん一行と三度目の邂逅
<コースとタイム> 
桜坂登山口7:36ー8:49五合目尾根上ー9:36六合目展望台ー11:30前巻機ー12:10御機屋(山頂標柱)12:50ー13:03山頂13:08ー13:20牛ヶ岳ー13:28稜線先端ー13:51御機屋13:55ー16:10五合目16:27ー17:24桜坂登山口
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