山歩紀行

飯豊連峰   地神北峰1800M  頼母木山1730M   山形県・新潟県 
人と交わり、草木と交わり、山気と交わる、そんな山歩きの楽しみを綴ってみた
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Sは、スキー)
2012年8月25~26日 飯豊連峰地神山  1日目 頼母木小屋でテントデビュー



 飯豊連峰に昨年二度登ることができて、その魅力にすっかりはまったようだ。
 7月の石転びの雪渓登りは大雨で取りやめになって、なんとか8月中には登りたいと思っていた。
 あの雄大な稜線を歩きたいし、イイデリンドウにも会いたい。できれば毎日仰いでいる朳差岳にも立ってみたい。何よりも下界の炎暑から逃げたい。
 幸い、槍ヶ岳に登頂して未だ感動覚めやらぬHaseさんとHonjunさんが同行してくれるという。心強い限りだ。

 私は勝手に、あの槍のてっぺんに立った人は、何か称号を授かるべきではないかなどと、考えていた。
 それで、HaseさんとHonjunさんには、ひそかに岳人なる称号を奉ることにした。
 だから、今回は二人の岳人の後ろについて、尊敬の念を込めながらひたすら後を追った。

 今季初めて使う60リッターのリュックには、19キロの荷物を詰めた。テントに寝袋に食料、水、それに凍らした500mlのビール。


朝6:05 飯豊山荘前の登山口から入山 丸森尾根はいきなり急登
でも、岳人二人の足運びは軽く、ペースは速い

早速、見知らぬ花の出迎え 
下山してから図鑑を紐解いて、ミヤマママコナではないかと

ホツツジ 鳥海山で見たミヤマホツツジより穂が細い 

8:42夫婦清水で休憩  9:10谷間から上がってくる滝の音 

ミヤマママコナの遥か彼方に朳差岳 
Haseさんは、今日はあそこまで行こうと言う さすが岳人 

10:21 向うに6月に登った大境山 1101.6m
ほぼ同じ高さまで登った 身体中から汗が絞り出される 

ミヤマトリカブトだろうか、花柄で識別するというがそこまでは見ていない 

オクモミジバハグマではないだろうか 高山植物の図鑑にはない 

ツルリンドウ 今回4種のリンドウを見た、その1種め 
 
ツバメオモトの実 薄暗い藪道に鮮やかな瑠璃色が点々と続いていた
 
チングルマの穂 いつ、どこで見てもおみごと!!

ニッコウキスゲ 緑の草原にひと際あざやか 

ヨツバシオガマ まだがんばっていた 
 
アオノツガザクラの実 凛として立つ

クロウスゴではないかと思うのだが・・・ 
 
ネバリノギラン Honjunさん、触ってみて「これはセロテープの粘りだ」

3人で花を撮りだすと、日程はどんどん遅れだす もう朳差は無理 

ミヤマリンドウ  イイデリンドウの前に、まずこの花が現れる 
 
タカネヨモギ

ノウゴウイチゴ

ガスがかかると冷気があがってくる キリガーミネーの爽やかさ 

クチバシシオガマにミヤマキンポウゲ まるで盛り花 

お花畑 ニッコウキスゲと 白花はシラネニンジンだろうか 

キンコウカの咲く道を行く 

雪渓が下がった跡にチングルマの花園

イワイチョウ 

これはミヤマリンドウか それともイイデリンドウか  

 イワショウブ 緑の草原に白花が目立つ

オヤマリンドウ 

13:30 地神北峰 1800m ようやく到着

地神北峰から 遥か雲の中に浮かぶ朳差岳
 左端の小ピークの上に頼母木小屋がポツンと立っている 
 
これがイイデリンドウ 正真正銘
地神山から頼母木山までの稜線に多く咲く
 
イイデの星に今年も会えた

ミヤマコゴメグサか ホソバコボメグサか 判別がつかない 

タカネマツムシソウ 今が盛り
高山では、なかなか派手で目立つ 
 
ハクサンシャジン 葉が輪生だった
ミヤマシャジンとの違いは葉が輪生か対生かで見分けるという

ハクサンフウロ

14:33 頼母木山1730m着  そこから見下ろす頼母木小屋
雷鳴が聞こえだし、急ぎ足で小屋まで下りた クワバラクワバラ 
 
ここにも盛り花
 
エゾシオガマ

14:49 頼母木小屋到着 早速テント設営
去年大朝日岳まで担いで行ったのに断られ、今回、初めて使う新品 
 
小屋の前でカンパーイ
 担いできた500ml缶が、まだギンギンに冷えていた

18:10  朳差岳の左方 二王子岳の向うに沈む夕日

18:24 渦巻くような夕焼け雲 
 
18:26 二ツ峰上空の半月

18:29 地神山の上空に不思議な雲 何だ?一体
頼母木小屋の夜も楽しかった
管理人さんと、我らより少しあとに足の松尾根を上がってやってきたテント人さんと、計5人
ビール片手に山談義、それがやがて焼酎になり日本酒になり、話は盛り上がって
とりわけ、典型的な山男のような管理人さんの話は、面白く且つためになった

それに、初のテント泊
岳人二人は小屋の中、当方は、二人を敬って外の地面に

関川村の花火の音がよく響き、朳差の稜線の裾から花火の明かりも見えた
東の空には、雷鳴が轟き、稲光が走っている
飯豊連峰の一日目がこうして暮れた
小屋が揺れたという地震にも全く気付かず、よく寝れた
  ~2日目へつづく~