綿野舞(watanobu)山歩紀行2018
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5月1日 こんな日に 巡りあうのも 運の内
瑞牆山2230m 山梨県北杜市  地理院地図は→こちら
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瑞牆山の魅力は、なんといっても絶壁山頂、岩上の大展望にあるだろう。切り立った岩に囲まれた異様な山容は、あの剱岳にも劣らない岩の大殿堂なのだが、その山頂の端にある岩の上に立てば、まるで空中に聳える尖塔の上にいるような快感を与えてくれる。だから、もし晴天でない日にこの山に登ったとしたら、瑞牆の魅力は半減以下になってしまうだろう。幸い、我等が登ったこの日は、大晴天。幸運に巡りあえるかどうかは、すべて、大宇宙の運行のなかの偶然のひとときであって、日ごろの行いと運しだい。ただひたすら僥倖に感謝、感謝。
ここに載せきれなかった写真はYouTubeにあります ⇒こちら 
 渡辺伸栄watanobu
空中楼閣の屋上テラスで憩う登山人。遠望する白い峰は南アルプス。最高峰が北岳で、その手前に黒く鳳凰三山が重なっている。北岳の右方に離れて白いのは仙丈、その手前右が甲斐駒。その右方に鋸岳の凹凸稜線が続き、その右方奥の白い峰は中央アルプス。瑞牆と南アルプスの中間に茅ヶ岳があるはずだから、画面左端の山がそれだろうか。 
屋上テラスは足すくむ絶壁の上。少し離れて聳え立つ岩の尖塔は大ヤスリ岩。遠く、画面左端が北岳。その右に、仙丈ケ岳と甲斐駒ヶ岳。画面右端は八ヶ岳の主峰・赤岳。どれもみな、すでに登ったオレの山。
正面に八ヶ岳。その右方に広がるすそ野の向こう側に、昨夜泊まった松原湖高原キャンプ場がある。そこから、ぐるっと八ヶ岳の裾を迂回して、途中、瑞牆山の異様な姿に圧倒されながら登山口までやってきた。針の山かと見紛う岩の殿堂、そこに屹立する尖塔・大ヤスリ岩に、見る人皆息をのむ思いだった。八ヶ岳の麓に広がるのは野辺山高原、高原野菜の生産地。 
 
屋上テラスの眼下に、大ヤスリ岩。登ってきた登山道は、この岩の真下辺りを通っていて、来る途中見上げて感歎の声を上げたものだ。ときには、この垂直の岩を登るクライマーを見ることもあるというのだが、この日はいなかったようだ。怖いもの知らずにもほどがあるというものだ。 
すぐ隣に鎮座するのが金峰山。こちらも既に登ったオレの山。山頂の五丈石が目立っている。そこから右に下った辺りにあるのが四丈半石。あそこから瑞牆山の奇岩絶壁を眺めたのは2年前。指呼の間を埋めるのに2年もかかってしまったが、山梨の山は関川村からは遠い。 
 
遠くに富士山。朝、大ヤスリ岩の手前の登山道からは、富士山の残雪の筋が一本一本見えるほどくっきりと見えたのだが、時間がたつにつれて霞んできたようだ。 
 
登山口の瑞牆山荘と富士見平小屋の中間、標高1700m辺りに瑞牆山の全貌を仰げる展望休憩所がある。登りで仰いだ山容にも驚嘆したものだが、下山時に、登った山を仰ぎ返すのも格別感慨深いものがある。右の大岩が山頂でその左の尖塔が大ヤスリ岩。
肉眼でも、山頂の岩の上で動く人影が見られたが、ズームで見ればこの迫力。あの岩の上だからこそのあの大パノラマ。納得のひととき。それにしても、何回も地震にも暴風雨にも見舞われているだろうに、よくも崩れ落ちないものだ。
<コースとタイム> 駐車場P発7:09-7:58富士見平小屋8:06-8:32天鳥川徒渉-10:06山頂11:41-12:53天鳥川徒渉-13:27富士見平小屋13:38-14:15瑞牆山荘
朝、松原湖高原から瑞牆山へ向かう途中の野辺山高原。八ヶ岳があまりにもきれいで見事で、車を止めて拝礼? ここは、南牧村と川上村と入り組んでいる辺りだったか。 
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