綿野舞(watanobu)山歩紀行2018
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10月25日 燃える木々 そぼつ秋雨 倉手山
倉手山952.4m 山形県小国町  地理院地図は→こちら 
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この日、倉手山は全山燃えていた。見事としか言いようがない。初めから持つかどうか微妙な雲行で、登山道途中で時々雨が落ちてきて傘とポンチョで凌いだ。山頂で一息入れていたら結構な雨になって、慌ててカッパを出した。前回カッパを着たのはいつだったか、まるで覚えていない。それほど久しぶりの本格山雨。山頂休憩もそこそこに下山にかかったが、途中で陽が射してみたり、また降ってみたり。典型的な秋の空。だからと言って、紅葉の見事さが低下することはなかった。霧かかる紅葉、雨に濡れる紅葉、雲間からの陽射しに映える紅葉、どれをとっても見事。まるで、美人は何を着てもきれいとでも言うように。
  渡辺伸栄watanobu
山頂に着いた頃には雨雲が上がり案配で、梅花皮滝が見えていた時間帯もあった。ひととき、立ったままで腹ごしらえ。このまま、地神や頼母木の稜線くらいは見せてくれるかと思ったのだが、すぐに雲が厚く降りて本降りになった。さっき、雨もまた良しなどとのたまったせいか。こりゃたまらんと、3人、急いで帰り支度。
ブナだけでなく樹種が多種多様なだけに、紅葉の色合いも実に微妙で、黄金色から真紅まで複雑な色合いを呈している。とりわけ、ミヤマホツツジの葉など、派手さはないのだが葉ごとに色合いが異なるだけでなく、一枚の葉にも微妙なグラデーションがかかっている。マルバマンサクの葉なども、赤味のものもあれば黄味のものもあり、そこに少し黒味が入ったり。田代高原の黄葉が割と単純だっただけに、この山の紅葉の複雑さに改めて感じ入った。ドラゴンドラに2600円も払うなら、みんな、ここへお出でよ!なんて、つい言ってみたくなる。
下山時に青空が見え、薄日も射し始めた。一斉に輝きを放ち始めた紅葉。この分だと、3日後の本番、きっと参加者を大喜びさせてくれるに違いない。ここのところの予報は怪しいのだが、なんとしても実施に持って行きたいものだ。9月10月の古道探索会は、折角下見をしたというのに、2度とも雨で流れた。せめて、健康登山はと念じ入る。
<コースとタイム> 登山口発9:50-11:30山頂12:05-13:30下山
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