綿野舞(watanobu)山歩紀行2018
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11月14日 敷き積もる落ち葉の道のその先へ
大境山1101.5m 山形県小国町・新潟県関川村  地理院地図は→こちら 
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時雨氷雨のこの時季には珍しい好天小春日和。わざと音が出るように踏みしだく落ち葉。カサカサと心地よい音色を楽しみながら山頂目指す。6年ぶりの大境山は意外と急登だった。何度か山頂のだましに遭いながらようやく2等三角点の頂へ。そこにあった光景は、まさに大展望大パノラマ。(9:19山頂直前、真っ赤なナナカマドの稜線) 
 渡辺伸栄watanobu
 
5:47の登山口は真っ暗闇で、雲ノ平以来のヘッドランプ点灯。6:00になると山の端が白み出し、6:30日の出間近、ブナの木肌が白く際立ち始めた。何とも清々しい山行日。
6:42に太陽が山のヘリから顔を出した。途端に、白いブナが暖かい木肌の色に変化。地面も空気も一斉に温みを漂わせた。山中から魑魅魍魎が去っていく。 
9:20山頂に立って、まずは我が故郷関川村、我家の辺り。いつも見ている大境山は乳頭山、その先っちょに今立っている。遠く日本海、その先には意外な大きさと近さで粟島。
飯豊本山から杁差岳まで連なる飯豊連峰。中央に梶川尾根からちょこっと頭を出した北股岳。10月末に予定していた飯豊山行は雨で流れた。来年こそは。本山の手前の低い山が先日登った倉手山。正面の黒い山は、大境山から連なる松枯山で、その先西俣ノ峰、頼母木山へと連なる羽越国境の峰。
右に飯豊山。左遠くは西吾妻。画面中央の一番低くなった山の向こうに、薄く富士のような形の山影が見えた。
あの方角の独立峰といえば・・・と、目を凝らして見ればあれは、紛れもなく会津磐梯山。磐梯山は、冬に五頭山からも見た。飯豊連峰を挟んで北と南の山地は意外と低い。
朝日連峰。大朝日から以東岳までが意外と短い。あの中間の峰はまだ未踏。ぜひ、歩いてみたいものだ。以東岳の山頂に四角く白い輝きがあった。ズームで見たら雪がそこだけ張り付いているようだ。右方の峰は長井の葉山。手前の白い雲は小国の盆地。小国と玉川の間に広がる低い山地の中に旧米沢街道の峠道があることになる。あの山中、米沢までの道がうねうねと連なっていることに何か不思議な気がしてくる。
昨晩の予報では13時から雨が来ることになっていて、その前にと早登り早下りのつもりで暗いうちから登り始めた。ところが、その後予報は好転して雨は曇へ。山頂は予報にあった風も消え、無風のポカポカ陽気。だから、のんびりと時間を過ごしたが、いつまでもいられるわけではない。4人で記念写真を撮って名残を惜しみつつ下ることにした。
下山開始。山頂稜線は気持ちの良い天空の散歩道、ここから一気に最低鞍部へ下る。眼下に玉川の渓谷。羽根があれば飛んで降りたい気分。
気持ちの良い落葉道、今時季では、まるで関東の山のよう。両手でストックをつき、スキーで滑るように落ち葉の上を滑り下っていたら、葉の下の湿った根か何かでスリップ‼ 地面に突いたストックで両手を支えたまま、身体は空中、両足は頭上。危うく大回転寸前の大技披露。高難度の技に観客一同大歓声。高級ストックを折らなくてよかった~。
ここに載せきれなかった写真はYouTubeにあります ⇒こちら 
<コースとタイム> 登山口P発5:45-8:07県境尾根-8:20沼川源流鞍部-9:20山頂11:13-14:05登山口P着
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