綿野舞(watanobu)山歩紀行2018
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1月~2月 あんな日も こんな日もあり スキー授業
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1月17日から始まった学校スキーのお手伝い、7回目の2月14日が最終回。土砂降りの雨の日あり、激しい降雪の日あり、はたまた快晴の絶好天あり。天気はどうあれ、満足感に浸って帰る子どもたちの表情が最大の宝物。それを見たくて毎年手伝いに出かけるようなもの。今年は去年より1回増えて7回。最終の1回は方言で言えば「おたち」。その意味は、よせばいいのに、もう1杯と余分におかわりして少々後悔する気分。後悔しながら「おたち」をした後の宝物は、それはもうこれまでにないほどの満足の笑顔。
 渡辺伸栄watanobu
2月1日の中学2年生、この日は絶好天。バックは杁差岳、飯豊連峰地神山、大境山、わかぶな山。位置を変えると大境山の左後方に双耳峰の飯豊本山もくっきり。中学生は部活等で休日にスキーにくる子は滅多にないという。3年になればスキー授業はない。だから、この景色は今後いつ見れるか分からない。その時まで、故郷の山の名を覚えていられるかどうか。いやいや、これだけの景色を見たら、きっと必ずまた見たくなるに違いない。
翌2月2日の小学4年生。この日も、前日以上の絶好天。第1リフトから降りて、絶景の大展望に感歎の声。杁差岳に日本海に、スラスラ言えるのには驚いた。この子たちの1回目は1月19日。その時も曇りがちながらまあまあの晴れ空。どうやらこの学年はついているようだ。多分だが、この子たちのとびっきりの明るさが空も晴らすのだろうか。さんざん滑りまくって、新雪のふわふわソファーで一休み一休み。
1月31日の小学5年生。この日は降雪。降りしきる雪をものともせず、中級コースから一気にわかぶなコースを滑り下ってきて、疲れたーのひと時。この子たちの1回目は1月17日、それが土砂降りの雨の日。スキーウェアは雨を通し、手袋も水が滴る濡れ雑巾状態。暖気が入った日で凍えることはなかったが、私自身も、雨のスキーは初めて体験した次第。自然は人間の都合には合わせてくれないということを知っただけでも、雨のスキー、子どもたちにはそれなりに貴重な体験だった。それに、雨でも雪でも、少しもめげることなくぼやくこともなく、一言も文句も言わず只管スキーを楽しむこの子たちのタフさ、誠に大したもんじゃ。
1月23日の中学1年生。この日の天候も荒れた。朝は良好な雪質でスタートしたのだが、途中で降雪に風、やがて雨混じりのみぞれ。終いには雷が鳴ってリフトが運行停止。やむを得ず、昼食を食べて打ち切り。スキー授業は小学生は2回あるが、中学生は1回きり。だから半日で打ち切りは、これであとお終いということ。少々可哀そうと思っていたら、先生方、また来年もあるからと、上手い励ましをしていた。そうだ、人生は長い。雨の日も風の日も晴れの日もある。過ぎてみれば、あんな日も、こんな日も、すべては楽しい思い出として残る。それが人生だ。
 
最終回2月14日の葡萄スキー場。これまで自ら要望して上級者ばかりを担当してきた。初心者を避けたのはボーゲンスタイルが辛いから。ところがこの学校は今年から初めてのスキー授業ということで、ほとんどが初心者。初めてスキー用具に触った子どもたちが、何とか滑れるようになって、あの自信に満ちた目の輝きが忘れられない。多分この晩、夢に見たに違いない。それを思えば初心者担当も悪くはない。が、やはり斜度18度のボーゲンはきつい。普段使わない筋肉に痛みが残った。ただ、翌日のドームRunで18㎞は走れたから、走るのには影響のない筋肉か?それなら、ボーゲンを筋トレの代替にしても意味はないということか?千々に思いは乱れるのでありました。あ、そうそう、甥の甲斐甲斐しい主任ぶりも参観できて、「おたち」も結構いいものではあったのです。
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