綿野舞(watanobu)山歩紀行2019
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4月28日 残雪の今だけの山 日向倉
日向倉山1430.6m 新潟県魚沼市  地理院地図は→こちら 
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奥只見の日向倉山は登山道なく、藪屋・雪屋でない一般登山人にとっては残雪期限定の山。天候にさえ恵まれればそこは天空の雪上回廊、越後会津の山々展望の絶好の地。今回10連休の初め、天候はドンピシャリ。
 渡辺伸栄watanobu
前日に雪が降った。だから、新雪をこざいて尾根への斜面に取付く。これがまたなんとも爽快で堪らない。
まずは、あの山と空との境目へ。あそこからは天空の雪上回廊。楽の前には苦あり。いやいや、苦あるからこその楽。
どんな急斜面でも、すべては一歩一歩の繰り返し。急ぐべからず焦るべからず。銀山平の谷を挟んで荒沢岳がせり上がる。
稜線に出た。二人の後方遥か頭上に横たわるのがこれから向かう日向倉山。稜線右の雪庇は崩壊が始まっている。だから、ルートはできるだけ左寄りに樹林の中を通る。安全第一に。
日向倉の反対側には、越後駒と中ノ岳。私にとっては未踏の山。今年の山行計画に入っている。越後三山、果たして回ることができるかどうか。
霧氷に新雪のブナ林。枝の間に日が射し込んでなんとも清々しい。いい日いい山いい気分。
最後の急坂、ここを登り切れば山頂。笹川流れマラソン大会で言えば、ゴール直前の真坂の魔の坂。登り切った後の安堵感は格別。もう次へ進む気はしなくなる。それが魔の坂。
日向倉から主稜線は中央の未丈ヶ岳へ続いている。余裕があれば今日はあそこまで行くつもりだった。が、見える景色は変わらないとかなんとか理屈をつけて、今日の行程はここまでにした。それは魔の坂のせい。
Youmyさんが担いできてくれた大量の焼肉で山頂パーティ。 これがまた堪らない。未丈とどっちを採るかといえば、もちろんこっち。それは魔の坂のお陰。
たっぷっりとお腹を満たした後は、ゆったりと山頂大観望。 まずは東側、会津朝日岳から会津駒に続く奥会津の白嶺。まだ見ぬ山ばかり。足下に奥只見湖の水面。
南方右端に尾瀬の燧ケ岳。広い日向倉山頂を端まで進んで燧に近寄ろうとするUnqさん。その左にまっ平らな会津駒。
南西の方、荒沢岳に中ノ岳、越後駒。これが裏越後三山とか。裏もいいなと欲が出る。
西方、Youmyさんの遥か後方に、米山と刈羽の黒姫山。
さらに西北へ回れば弥彦と角田。その後方に佐渡の島影。右端の山は守門だろうか。
ぐるーっと一回りしたら、北方遠くに白い峰。あれは多分、杁から大日までの飯豊連峰。
名残り惜しくも下山の時刻。黒くて大きい荒沢岳をバックに、身支度を整え直して記念撮影。 
同じルートの往復で回りはしないのだけれど、気分は天空の雪上回廊。いい日いい山いい友に感謝感謝で山を下りる。 
ここに載せきれなかった画像はYouTubeにあります。⇒こちらから 
<コースとタイム>  銀山平P発7:10-8:30赤崩山稜線分岐-10:25日向倉山頂12:50-14:50赤崩山分岐ー15:45銀山平P着
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