山の記 2021
 綿野舞の記TOPへ
11月6日(土) 宇津峠 三潴の殿も道普請
越後米沢街道十三峠 宇津峠
~山の記 目次へ~
前月23日に予定していた宇津峠歩きは雨で取り止め、この日に延期となった。「待てば海路の日和あり」まさに言葉通りの日になった。前半は、明治から昭和にかけて使われた車道の廃道を歩き、峠に到着。後半は、江戸時代の古道とつづらの廃車道を交差しながら下山。峠には、弘化2年の道普請供養塔。昔見たときよりも黒苔に覆われて文字が判読しにくくなっているが、三潴兵内の文字はまだ読み取れる。この人、我らが上関城主・三潴氏の子孫。米沢藩士となって、十三峠改修の奉行を務めた。三潴氏は上関城で米沢口を守り、景勝移封に従って小国へ移り、そこで越後口を守り、その末裔もこうやって十三峠道を守る。何百年も十三峠米沢街道の守りについてきた三潴氏を思うのは、私だけ。いやいや、Tamuちゃんも米沢博物館の学芸員氏に向かって「我らが三潴氏が国宝屏風に関わっているのです」などと言ってくれた。さて、それはそれとして、この日の参加者は総勢35名。村内はもちろん、新潟、胎内、村上、鶴岡からも。先達(辞書には雇われの案内人とある)を務める身としては、何とも嬉しい限り。主催のTamuちゃんとしても余程嬉しかったらしい。皆勤参加者へ記念品を配るなど甲斐甲斐しい。1回雨で流れたせいで、今年度の峠歩きはこれで終了。予定の最終峠・諏訪峠歩きは来年に持ち越しとなった。さて、それもそれとして、この日の山の紅葉はまた格別で、それらの詳細はYouTubeでもどうぞ⇒こちら
 渡辺伸栄watanobu
廃道となった明治開設の車道を歩く。草は刈ってあるようだが地面は水が流れてぐちゃぐちゃ状態。それもかまわず、嬉々として山道歩きを楽しむ一行。
見上げれば秋の陽射しの中に色鮮やかな紅葉、ススキの中の子一二の三人♬などと歌も出たりして
車道の宇津峠、馬頭観音碑
帰路は旧街道の古道を歩く。バードも見たという米沢盆地の景色。遠く蔵王の山々。あそこが里人自慢のアルカディア。
旧街道の古道は道も乾いて厚く積もった落ち葉の道、フカフカサクサクと歩く気持ちのいいこと、これだけでも山に来た甲斐があるというもの
長い行列の後方では、ツチアケビの講習会が行われたという。最末尾のTamuちゃん撮影。
どこの山へ行っても、紅葉は午前より午後が美しい。西日を透かした紅葉は特に美しい。
ここで暫し留まって紅葉を見上げた。YouTubeにUPしたら、こんなに綺麗だったかしらとの声あり。う~ん、高級カメラのレンズは人間の眼より美意識が高いのかもしれない。
落合地蔵尊まで下山して再度記念の集合写真。皆さんいい顔している。この場面には、こんなに綺麗だったかしらなんて声は絶対に出ない。
迎えのバスに乗ってから、R113の途中にあるパーキングに寄って一同下車。この崖の下に旧宿場の間瀬宿があり、右へ進めば大久保峠に至ると、これが本年度峠歩き最後のレクチャ。十三番目の諏訪峠が残ってしまったが、来年春のお楽しみ。
<コースとタイム> S発10:30ー11:40車道の峠ー11:52宇津峠13:02ー13:25バード眺望の地ー13:39良寛遠望の地-14:28G落合地蔵着
ページのTOPへ