山の記 2022
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5月30日(月) 花は光兎の姫小百合
966.5m 新潟県関川村
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前日、Unqさんから、光兎山の姫小百合開花と情報が流れた。前から、今日行こうかと思っていたところだった。先を越されてしまった。姫小百合も見たかったが、田植えの終わった女川段丘の水田を光兎山頂から撮りたかったし、田麦堀割の位置も山頂から確認しておきたかったのだ。
 久しぶりの単独行、黙として進むのも悪くはない。森閑としたブナ林に郭公の声、筒鳥の響き。樹林帯を抜けて稜線に出れば、夏の陽射し。女川本流の谷から吹き上がる冷気が焼ける肌を鎮めてくれる。
 お目当ての姫小百合は、雷峰の手前にひょっこり一株。真っ赤な山躑躅と競り合っていた。ヨ平戻ノ頭の前後から群が出はじめ、山頂近くの岩場までの間に次々と群舞。
 道々、高木に白いモヤモヤとした花。ナンジャモンジャの木(ヒトツバダコ)かと思って自慢そうにメールでUnqさんに伝えたものの、帰宅して調べたら、どうやらマルバアオダモ。そういえば、ずっと以前、光兎山に登り始めた頃、バットの木だと話題になったことがあったようにおぼろげながら思い出した。
 先客は2組で、それも早々に下山して、山頂は独り占め。ゆっくり昼寝でもしてから下りようかと思っていたら、追っかけ、賑やかな一団が上がってきた。賑やかなのは我慢するとして、リーダーっぽい一人が百名山踏破の自慢話を声高に始めたのには、我慢も限界。コーヒーを啜って早々に山頂を後にした。よく山で出くわす輩。他所の山の自慢話なら下界の飲み屋でやれ!というものだ。
 下山したその夕から強風が吹き出した。稜線吹きさらしのあの花たちが右に左に揺さぶられていると思うと、いたたまれない。が、ナニ、アイツラ、見かけに寄らず案外しぶとくしたたかなのさ。
 渡辺伸栄watanobu
 
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<コースとタイム> 
P発8:03-9:25虚空蔵峰-9:47観音峰-10:32雷峰10:44-11:115ヨ平戻し-11:54山頂12:46-13:32雷峰13:41-14:24虚空蔵峰-15:15P着