山の記 2022
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4月3日(日) 道なき頭巾へ 藪漕いで
頭巾山 1017.4m(640m付近で撤退) 新潟県関川村
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撤退した637m地点の尾根上から見た、頭巾山と光兎山
光兎山山頂に立てば、いつも東側に向かい立つ頭巾山。足下の鞍部は落差300mほど。ここを下って登り返せば、あの頭巾の山頂に立てるはずなのだが、そうは問屋が卸さない。鞍部の両側は急崖。何年か前、この急崖で滑落した登山者がいたほど。で、安全なルートは、藤沢川の北側尾根沿いに大きく迂回することになる。もちろん道はなく藪漕ぎ。それで、藪の薄い残雪期を狙っての挑戦となった。
案に相違して、融雪が早く雑木は皆立ち上がっていて、藪漕ぎの連続。雪上歩きと予想してスノーシューなどを担いだものだから、荷が重くて、それが薮に引っかかるし、その上この日は朝から体調が悪いときた。637m地点まで進んだらどうにも足が上がらない。滅多に無い身体感覚で、やむなくリタイアを申し出、同行のUnqさんとKazuさんの登頂後帰還まで、ここで待機することにした。
その二人、意外にも早く戻ってきた。714m地点まで進んだが、時すでにタイムオーバーと。三人合流して、昼食を摂って、下山にかかった。登りの時から気付いてはいたのだが、真新しい下りの足跡があった。A地点付近まで来たら藤沢川の谷への尾根を下っている。そこはナタメの通った道らしきあと。もしかしたら下山の近道かもと、足跡を辿ってB地点まで下ったが、その先は急流の沢。積雪が厚くあればあるいは通れるのかもしれないが、見ただけでどうにも危険。ここは戻るに限ると、200mの急尾根を登り返して元のルートに戻った。これをアルバイトというのだとか。
田麦堀割の後沢に下りた頃日が暮れて、結局、車に戻った頃には暗闇になりかかっていた。途中撤退は正解だったということ。それにしても頭巾は遠かった。
 渡辺伸栄watanobu
 <コースとタイム>  
S駐車位置5:37発―6:12田麦掘割現地―6:50尾根上―11:30待機(637m地点)―13:00待機位置から下山開始―13:23分岐点A―14:00谷底B折返し―14:40分岐点A―17:40後沢(掘割現地)―18:34G駐車位置
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