山の記 2023
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7月31日(月) 活火山の焼岳 地球は生きてる
焼岳2444m 長野県松本市・岐阜県高山市
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真夏の山は、涼しいうちに登るに限る
朝6時、登山口に入り 9時過ぎには、山頂

一直線に登るコースだから、標高をどんどん稼ぐ
2000mまでは樹林帯の中
そこから先は、眺望絶景の連続
南アの甲斐駒、塩見 中央アの木曽駒 やがて乗鞍も
見上げる焼岳山頂部は、異様奇怪な山容
火口湖の正賀池は静寂 が、周囲は噴気、そして轟音
湯気立つばかりの山頂ドーム、鼻を衝く硫黄の匂い
ここは活火山、地球内部の生気、息吹
それに比して
山頂に上がれば、のどかに寛ぐ登山人
軽装で駆け上がってくる若人の一団
活火山の上にいることを忘れているかのよう

かつて登った御嶽山の山頂もそうだった
あの長閑な時間帯を一瞬の地獄絵にした大噴火
あれを思えば、板子一枚下は地獄
ただただ、怒りを鎮めたままでいてくれることを願うばかり

それにしても、板子一枚、上は極楽天国
眼前に槍から続く穂高の山々 みな歩いた山
眼下に上高地の谷
カッパ橋から何度も見上げた焼岳の山頂に今立っている
そのカッパ橋は、一体どこにあるのやら
山頂から見下ろせば、下界の些末な存在は
みなチイセエ、チイセエ
この感覚、だからみんな山に登りたがる
1時間強、山頂の眺望を楽しんでから下山開始
日射しが強まる頃には、下山路は樹林帯の中
13時には下山終了

家に着く前に、留守番をしてくれた息子夫婦は帰京の途についた
たっぷりのカレーを作っておいてくれて
その上、風呂場に台所に、磨き上げてくれたらしく
風呂場の天井壁の黒カビも消えていた
マタタノムとメールを入れたら
会社を休むのだから、ソウタビタビハと返ってきた
やんぬるかな
ともあれ、感謝感謝の泊山行
 記・渡辺伸栄watanobu

焼岳山頂の火口湖 正賀池

山頂の噴気孔からはゴーゴーと不気味な音

焼岳山頂から右下に上高地、対面に穂高連峰、左奥に槍

無邪気に山頂ポーズ
<コースとタイム>
中ノ湯登山口発6:02―7:53広場8:00―9:37焼岳山頂10:38―11:45広場11:51―13:05登山口
  
7月30日(日) 前泊山行は 息子夫婦の親孝行
息子夫婦が留守番に来てくれて
Okkaaの見守りを引き受けてくれた

お陰で心置きなく前泊山行へ
目的地は、上高地の焼岳
ただし、登山口は中ノ湯
焼岳山頂への最短コースだが、どうしても前泊が必要で
今日の早立ち

まずは、途中で川中島古戦場の見学
上関城主三潴掃部介も謙信に従ってここまで遠征した
と、私の感慨
垂水城主源二郎はここで謙信から血染めの感状を受領
と、Unqさんの感慨
男どもは何が面白くてここまで来て命のやり取りを?
と、Youmyさんの感慨

そこから、安房峠へ 酷道マニア垂涎の国道158号線
平成9年に安房峠トンネルが開通するまでは
飛騨と上高地を結ぶ観光道路だったという
が、ヘアピンの連続
かつては茶屋があったという峠から見た穂高連峰
奥穂と前穂を繋ぐ吊り尾根は絶景
まさにその名の如く suspension bridge

平湯へ下れば、見事な山容の笠ヶ岳
ずっと昔、西穂から眺めた気になる山
いつか登る日が来るだろうか
ともあれ、この日は平湯キャンプ場に前泊
息子夫婦のお陰で、一年ぶりの泊山行

我らが謙信、信玄への一太刀 川中島古戦場

飛騨と信濃を分かつ安房峠1790mから 正面に穂高の吊り尾根

前泊キャンプ地の平湯から見えた笠ヶ岳 気になる山
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