綿野舞(watanobu)風物記2018
 綿野舞の記TOPへ 
 1月13・14日 何故に かくも夢中に 食べ放題
~風物記目次へ~ 
カニの早食い30分1本勝負。今回は4人一組の団体戦。立膝してむしゃぶりつく人、カニの爪に口を刺される人、汁を顔に吹きかける人、肉片を方々に撥ね飛ばす人、悪戦苦闘無我夢中。団体戦の所以は、一皿4杯のカニを4人で全て片付けるまで次の皿が出てこないから。だから速い者は遅い者を手伝うチーム戦。戦果は計10杯、当方は日ごろ鍛えし技で3杯片付けた殊勲者。
カニを味わうだけなら膳に上等品一杯で十分、それをゆっくりと賞味すべきだ。カニに限らず、イチゴでもサクランボでもそれは同じ。がしかし、何故か、食べ放題に惹かれる。人を夢中にさせる何かがある。挑戦心、格闘心、そしてやがて来る充足感、安堵感。否、否、単なるいやしさ丸出しの清々しさ・・・。
渡辺伸栄watanobu
合戦中の写真を撮る余裕なく、戦い済んで夜が更けて翌朝、宿の玄関の生け簀の写真。昨晩食ったのはこんな高級品? 我が軍以外の食卓では、どの客も一人一杯でお変わりの様子なし。我が軍はといえば、男性軍4人組で計10杯、Okkaaを含む3人組の女性軍も計6杯。宿の主もさぞかし真っ青か。それにしては、帰るまで愛想は実によかったぞ。ここは、寺泊カニの宿「金八」。そして我らは阿賀北山岳会の新年会一泊旅行ご一行7名様。
因みに、茹でたカニは一杯二杯、生きてるカニは一尾二尾と数えるのだとか。
カニの宿の前に立ち寄ったのは、旧和島村の八幡林遺跡資料館。「沼垂城(ぬたりのき)」と書かれた木簡が発掘されて大騒ぎとなったのは今から28年前、1990年のこと。当時、大河津分水とここの遺跡を巡検で回ったはずなのだが、分水記念館のことは覚えているのに、この遺跡はよく覚えていないのが不思議だ。多分、当時こんな立派な資料館は存在せず、車の中から「この辺り」と見て回ったのかもしれない。とまれ、レプリカとは言え今回木簡の実物?を目にして、28年前の巡検の仲間をふと思い出したり、なつかしさに浸ったり。
遺跡資料館と向かい合わせに建っていたのが良寛美術館。良寛の書の良さは皆目分からず興味もないが、唯一心惹かれたのがこの銅像。
さて、カニ合戦の翌日は、寺泊といえばまずはアメ横、それから燕三条へ回ってストックバスターズ、ここでコーヒー豆焙煎用に格安大型フライパンを見つけ、次はワールドビュッフェ。
シルバー料金ありとのことで、免許証をいそいそと取り出す人、手ぶらで堂々と通過する人。自信ある人は前者で、自信のない人が後者。え、逆では?と、否々。前者、シルバーにあらずとチェックされる自信があったのです。当方はもちろん堂々派=自信ない派。
とまれ、世間知らずの我ら老夫婦、ともすればこの銅像よろしく雪に籠るところ、山岳会のお陰で激安店やらバイキングやら見聞を広げることができたことに感謝です。おっと、良寛と貞心尼は歳の差40だって?比定はムリか。
ページのTOPへ